都市型板金工場の必需品 ― BREVIS-AJ導入事例
BREVIS-AJは金型工場にとって「便利な道具」
試し打ち用のブランク材や金型補修部品の加工に対応
丸正精工 株式会社
プレス金型製作のプロフェッショナル企業
丸正精工㈱は1970年に、創業者の今吉榮氏が航空機部品製作から起業した。現在はトヨタグループの企業からシート部品など、300トンクラスのプレス加工で製作する自動車部品用の金型の設計・製作を中心に、順送・単発・トランスファー・ロボットラインなどの金型製作、金型保全部品への対応、3次元スキャニング測定による金型部品やリバースエンジニアリングによる部品製作に加え、プレスの制御と金型を組み合わせたソリューション専用機にも挑戦しているプレス金型製作のプロフェッショナル企業である。
自動車業界では燃費性能の向上策のひとつとして「車体の軽量化」が進められる一方、衝突安全のニーズも高く骨格部品の高強度化が求められている。この「車体の軽量化」と「高強度化」という相反する条件を両立させるために、高張力鋼板(ハイテン材)が積極的に適用されてきた。同社のハイテン材加工に関わる金型構造の提案は、メーカーからも高い評価を受けている。
300トンクラスの順送金型を製作 ― 試し打ちにさまざまなブランク材が必要
「順送型」とは、ひとつのプレス金型の中に複数の工程(ステージ)を等間隔で配列し、コイル状の被加工材がつながったままの状態で各ステージの加工が連続で行えるように設計されたプレス金型のこと。順番に材料を送り加工するプレス金型であることから順送型と呼ばれるようになった。同社では3次元CADを使った金型設計~加工シミュレーション~金型加工~組立~試し打ち~調整~試し打ちという工程を経て製作を行っている。
新型は自社の200トンのトライプレスで試し打ちし、加工製品の精度確認を行う。試し打ちの際は、加工製品のサイズに対応したブランク材を用意する。試し打ちに使用するブランク材は、材質・板厚をそろえる必要があり、これまでは外部のレーザジョブショップなどに発注して準備していた。加工単価や納期は必ずしも満足できるものではなかったが、新たにレーザマシンを社内に導入するスペースの確保も難しかった。
会社情報
- 会社名
- 丸正精工 株式会社
- 代表取締役
- 今吉 智彦
- 所在地
- 愛知県名古屋市守山区今尻町1502
- 電話
- 052-798-3152
- 設立
- 1993年
- 従業員数
- 13名
- 主要事業
- プレス用金型設計・製作・保全部品加工・測定リバース、ほか
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