特集2

金属加工の未来を共創するAGIC

板金エンジニアリングシステム「VPSS 4ie」の進化

4つの「i」と「e」がコンセプト―知能化と自動化をいっそう強化

株式会社 アマダ ソフト加工技術部門 CAD・CAM技術開発部

LINEで送る
Pocket

さらなる進化を遂げた「VPSS 4ie」

お客さまの工場運営の効率化を進める4D板金エンジニアリングシステムとして登場した「VPSS 3i」。今回、VPSS 3iの商品コンセプトである「Intelligent」(知能化)、「Interactive」(双方向)、「Integrated」(統合)に「Innovative」(革新的)を追加し、さらに「Easy」(簡単操作)、「Efficiency」(効率化)、「Environmental」(環境配慮)、「Evolution」(進化)を掲げ、「VPSS 4ie」としてリニューアルしました。

知能化と自動化をこれまで以上に強化し、全工程の加工ノウハウのデジタル化を進め、工場内のマシン・ソフト・人をつなげて画期的な効果をもたらします。また、製造DXソリューション「LIVLOTS」とつなげることで、工場全体の効率化も実現します(図1)

画像:板金エンジニアリングシステム「VPSS 4ie」の進化図1:「VPSS 4ie」 は 「LIVLOTS」 「AMNC 4ie」 とつながりデータ連携する

「VPSS 4ie」が提供する「お客さま価値」

VPSS 4ieでは、次の3つの「お客さま価値」を提供していきます。

❶ 工場全体での情報共有

加工機とソフト、事務所と現場で情報を共有し、シームレスにつなげることで、お客さま工場のプロセスイノベーションを実現し、スムーズで効率的な生産の整流化と、情報・人・モノの流れの最適化をはかります。

❷ 新加工技術のソフト化

加工機の性能を最大限に引き出す最適な加工プログラムを作成することで、生産性の向上と効率化を実現します。

❸ 自動化・省人化

経験の浅い作業者でも容易に熟練者並みの加工プログラムを作成できるよう自動化をすすめ、プログラム工数の削減とスキルレス化を実現します。

VPSSのコア技術「SEM」

VPSS 4ieでは、コア技術である板金モノづくりモデル(SEM)が改良されています。

❶ 3Dモデル(曲げ部)を忠実にインポート

3次元モデルをインポートする際、従来は曲げ部を3D形状どおりにインポートすることができませんでしたが、VPSS 4ieでは忠実にインポートすることができるようになりました。これにより、展開図作成の負荷を軽減することができます(図2)

画像:板金エンジニアリングシステム「VPSS 4ie」の進化図2:3次元モデル(曲げ部)を忠実にインポートできる

❷ 展開図(曲げ部)の忠実な表現

高精度展開モードにより、箱曲げなどにおける曲げの集合部を忠実に展開図へ反映できます。モード切り替えにより、お客さまのブランク加工設備に応じた適切な形状の展開図を効率的に作成することが可能となります(図3)

画像:板金エンジニアリングシステム「VPSS 4ie」の進化図3:高精度展開モードにより曲げの集合部を忠実に展開図へ反映

❸ 生産全体の効率化に向けたデータ基盤の拡張

各CAM間だけでなく、CAM作業のない工程も含めた全工程視点での工程設計を行えるようにデータ基盤を拡張しました。これにより「LIVLOTS」との連携を実現します。

つづきは本誌2023年4月号でご購読下さい。

LINEで送る
Pocket

関連記事

特集2記事一覧はこちらから