特集

変化対応力と設備力で競争に打ち勝つ板金企業

八面六臂 ― 精鋭社員たちが自動機・ロボットを使いこなす

住宅用制震ユニット関連部品の受注が安定、コロナ下でも売上が伸びる

有限会社 東和工業

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画像:八面六臂 ― 精鋭社員たちが自動機・ロボットを使いこなす自動金型交換装置付きベンディングマシンHG-1003ATC

「このままではダメだ」と新事業への転換を決意

画像:八面六臂 ― 精鋭社員たちが自動機・ロボットを使いこなす長坂浩司社長

㈲東和工業は1973年に長坂浩司社長の父親が創業した。当初はヤスリがけを行っていたが、溶接・プレス加工へと事業を発展、1989年に法人化した。

長坂社長は3兄弟の次男で高校卒業後には、金属や板金と関係ない他業種へ就職、22歳のときに父親からの要請を受け、家業に戻ることとなった。

長坂社長は「入社したころは自宅横の物置のような工場でモールなどの自動車部品の加工を行っていました。工場を現在の場所に移転してからは自動車のワイパーの組付けを行うようになりました。しかし、自動車部品の仕事は当社のような2次、3次の下請けではすぐに転注されることもあります。『このままではダメだ』と思い、父親に事業変換や今後の展開について相談しました」。

「そして、プレス事業をはじめることになり、アマダのプレスマシンを購入しました。しかし、プレスの仕事は金型を熟知していないと難しく、製品単価も非常に安かった。そういった経緯もあり、板金をやろうと決心しました」と語る。

  • 画像:八面六臂 ― 精鋭社員たちが自動機・ロボットを使いこなすファイバーレーザマシンENSIS-3015AJ(9kW)+LST-3015G
  • 画像:八面六臂 ― 精鋭社員たちが自動機・ロボットを使いこなす平板・パイプ・形鋼兼用レーザマシンFO-MⅡ RI3015+AS-3015FMⅡ

板金加工事業へシフト

平成に入って会社を法人化した後、板金加工事業にシフト。最初にベンディングマシンRG、その後FBDⅢ-8020RやFBDⅢ-1030Fを導入。FBDⅢ-8020RはベンディングロボットBM-100付きで導入、棚板の加工をした。しかし、ロット数やリピート率の高い棚板のような仕事はそれほどなく、ベンディングロボットとしての稼働期間は短かった。そのため、パターンソフトでベンディングロボットをティーチングする手間などを考え、ロボットを取り除いて単体機として活用した。

導入したプレスマシンもベンディングロボットも上手くいかない状況の中、同社は新たにレーザマシンを導入。受注拡大に乗り出した。

「当時はレーザマシンが本格的に普及し始める前で、需要は十分にありました。レーザマシン導入後は当社も多くの仕事をいただき、毎晩22~23時頃まで残業しました。当時のマシンは1kW、1.5kWと出力が低かったので薄板加工が中心でした」(長坂社長)。

  • 画像:八面六臂 ― 精鋭社員たちが自動機・ロボットを使いこなす工程を分割して中曲げを行う。通常は時間のかかる加工だが、ATCがあれば数分で終わる
  • 画像:八面六臂 ― 精鋭社員たちが自動機・ロボットを使いこなす中曲げが終わった製品

会社情報

会社名
有限会社 東和工業
代表取締役
長坂 浩司
所在地
愛知県知多郡東浦町大字藤江字松本28-7
電話
0562-83-3537
設立
1989年
従業員数
8名
主要製品
住宅用制震ユニット関連部品、自動車向け部品搬送用のパレット、その他板金加工

つづきは本誌2021年2月号でご購読下さい。

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