“Chance,Challenge,Change”を目指す台湾板金業界(その2)
創業16年、破格の成長株
LC-C1AJ導入の効果で業績成長効率アップ、社員の給与もアップ
台華精技 股份有限公司
5Sが徹底された台華精技の工場
2000年創業の若い会社
LC-C1AJの前に立つ荘國奮総経
応接室で対応していただいたのは、ちょうど日本に出張中で不在の荘國奮総経理の長男である総経理特助の荘忠益氏。「今日は日本から当社にお越しいただいて光栄に思います。あいにく、当社の総経理はビジネスで日本に出かけて留守にしていますが、私が質問にお答えします」と挨拶された。
「大学の専攻は英語で、予定では大学を出て兵役義務を終えたらイギリスへ留学するつもりでした。ところが当時は工場が人手不足で、父から『兵役義務を終えたら、すぐに現場に入って欲しい』と言われました。それから日本のお客さまからの要請で、愛知県岡崎市の日本語学校へ6カ月間短期留学し、日本語を学びました。そしてお客さまの会社で1カ月間研修して、会社へ戻りました」。若々しい笑顔を見せながら、日本語も達者で好印象、なごやかな雰囲気の中、取材を始めた。
同社は2000年8月に荘國奮総経理によって創業され、まだ社歴16年の若い会社である。荘総経理はもともと、アイシン・エィ・ダブリュ工業㈱の台湾子会社、日本豊田汽車集団で12年勤め、加工経験や技術を身につけ、「製造部経理」を任じるまでになった。その後はさらなる成長を期して、大手自動販売機メーカーの総経理を務め、板金加工に関する知識を学び研鑽を深めていった。27年間をサラリーマンとしてすごした後、2000年8月に同社を設立した。日本語が堪能だったこともあって、会社を創業した2000年から日立ビアエンジニアリングとの取引を開始した。ところが2008年のリーマンショックを契機に、状況は大きく変わった。
2015年に導入したファイバーレーザ複合マシンLC-2515C1AJ
FBDⅢ-8025NT/8020NTなどが並ぶ曲げ加工エリア
日本企業向けの売上が約60%
「2000年の創業以来、主力としていた日立ビアエンジニアリングさまの仕事は今はやっていません。2009年に新工場の建設を立案したときは、日立さまから順調に仕事を受注できるものと想定していました。にもかかわらず、リーマンショックの影響で2008年から注文が止まり、びっくりしました。そこで新規得意先開拓に取り組み、産業機械や機械設備など、新規のお客さまとの取引を開始しました。現在の得意先は400社。日系企業からの売上が55%くらい、ローカル企業は45%くらいです」と荘総経理特助は語る。
台華精技本社前。社員一同の集合写真
会社情報
- 会社名
- 台華精技股份有限公司
- 英社名
- TAIWA PRECISE TECHNIQUE CO.,LTD.
- 総経理
- 荘國奮
- 総経理特助
- 荘忠益
- 住所
- 台湾・台中市南屯区精科6路2號
- 電話
- +886-4-2350-0999
- 設立
- 2000年
- 従業員
- 56名
- 主要事業
- 電子・電器関連、光産業関連、産業機械関連、事務用設備関連、クリーンルーム用設備関連、医療機器関連、機械周辺調達部品の精密板金加工から開発・設計、レーザ加工、曲げ加工、仕上げ、組立までのワンストップ加工
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