特集

第32回優秀板金製品技能フェア 優秀作品紹介

「役割を持った曲げ加工」 ― 曲げ精度±0.02㎜を追求

「中央職業能力開発協会会長賞」受賞 ― 3年連続で上位賞

株式会社 西野精器製作所

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画像:「役割を持った曲げ加工」 ― 曲げ精度±0.02㎜を追求「中央職業能力開発協会会長賞」を受賞した「水の漏れない折りたたみカップ」(SUS304CP・板厚0.5㎜、W110×D110×H130㎜)

過去2回「日本塑性加工学会会長賞」を受賞

画像:「役割を持った曲げ加工」 ― 曲げ精度±0.02㎜を追求西野信弘社長(中央)、曲げ加工を担当した板金・プレス課A班の吉田拓也さん(左)、プログラム・ブランク加工を担当したレーザ加工課の江田雄さん(右)

㈱西野精器製作所は、「第32回優秀板金製品技能フェア」(以下、板金フェア)に応募した「水の漏れない折りたたみカップ」で「中央職業能力開発協会会長賞」を受賞した。

同社は十数年前から板金フェアに応募し、第30回(2017年度)では「俺の曲げ」、第31回(2018年度)では「Metal TOP」が「日本塑性加工学会会長賞」を受賞した。同賞は「特に高度な曲げの技術・技能を用いた作品」に授与される。今回、「卓越する技能を用い、独自の手法を開拓したと思われる作品」に授与される「中央職業能力開発協会会長賞」を受賞したことにより、3年連続で上位賞受賞を達成した。

画像:「役割を持った曲げ加工」 ― 曲げ精度±0.02㎜を追求左:14パーツで構成される「水の漏れない折りたたみカップ」の展開図/右:カップを構成する10段のブランク材。1枚1枚を12カ所で鈍角曲げ加工する

±0.02㎜の曲げ精度を追求

西野信弘社長は、3年連続で上位賞を受賞した喜びを次のように語っている。

「3年前から『役割を持った曲げ加工』を見ていただこうと考え、動きのある作品を製作し、そのために±0.02㎜という高精度な曲げ精度を追求してきました」。

「第30回(2017年度)の板金フェアでは、曲げ加工のみで製作したパーツを組み合わせ、気密性の高いタンスの引き出しを開け閉めした時の空気の流れが感じられる作品『俺の曲げ』を、第31回(2018年度)では、板金加工で製作した2分間回り続ける金属コマの『Metal TOP』を製作し、それぞれ『日本塑性加工学会会長賞』を受賞しました。今回応募した『水の漏れない折りたたみカップ』は、総曲げ回数120回、曲げ精度±0.02㎜以内というバラツキの少ない曲げ加工により製作しました」。

「いずれの作品も曲げ加工の役割を明確にした動きのある作品となっており、当社の特長をいかんなく発揮することができました」。

画像:「役割を持った曲げ加工」 ― 曲げ精度±0.02㎜を追求左:1個あたり12カ所、鈍角曲げを行う/右:組み上げて折りたたんだ状態の「水の漏れない折りたたみカップ」

会社情報

会社名
株式会社 西野精器製作所
代表取締役社長
西野 信弘
住所
茨城県ひたちなか市山崎56
電話
029-265-9595
設立
1968年
従業員数
80名
主要事業
自動車、電子・通信機器、医療機器など幅広い製品の試作部品の製造
URL
http://www.nisinoseiki.com/

つづきは本誌2020年5月号でご購読下さい。

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