Interview

会員企業間の連携とAI活用推進を強化

青年部会(信州ZukuDa’s)を中心とした後継者の育成事業に取り組む

長野県シートメタル工業会 会長 小坂 博志 氏 (株式会社 中野屋ステンレス 代表取締役会長)

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画像:会員企業間の連携とAI活用推進を強化小坂博志氏

長野県シートメタル工業会は会員企業間の親睦をはかり、経営・教育等の業界に関わる諸問題を研究する業界団体として1985年に発足、2025年に設立40周年をむかえた。現在の会員企業数は47社で発足当時から大きく変わっていない。

これまでは「会員企業の繁栄と業界の発展のため、工業会会員の後継者および幹部社員等の次期育成と向上を目指し、企業・技能・経営などに関わる諸問題を研究し、企業の継続発展をはかる」という目的のため、技能検定をはじめ経営、人材育成、技術の革新等のための各種セミナー、会員相互の情報交換等に活発に取り組んできた。さらに、青年部会(信州ZukuDa’s)を中心とした後継者の育成事業にも積極的に取り組み、業界の発展に貢献してきた。

しかし、社会経済の変化によって先行きへの不確実性が増す一方で、日本の総人口は減少局面に入っている。それにともない労働人口も減少傾向で、人手不足が深刻さを増すとともにIoT、ロボット、AIなどの普及によって製造現場のDX化が急速に進んできた。

さらに2011年の東日本大震災を経て、地球温暖化や資源の枯渇などの環境問題、資源価格の高騰や変動、レアメタルなどがクローズアップされるようになり、省エネ・環境配慮が求められるようになった。そうした中で工業会活動にも大胆な改革が求められるようになっている。

そうした状況の中、前任の塚田道氏㈱ツカタ社長)から工業会会長のバトンを引き継いだ小坂博志氏㈱中野屋ステンレス会長)に就任の抱負と今後の工業会活動の在り方、さらには業界の先行きについて話を聞いた。

力を併せて人材育成や後継者問題に取り組む

― 小坂会長は、2025年に設立40周年をむかえた長野県シートメタル工業会の会長に就任されました。

小坂博志会長 全国の先駆けとして発足した工業会ですので、緊張して就任をお引き受けしました。私は平出正彦元会長(㈱平出精密会長)・塚田前会長のときに役員として工業会運営に関わりましたが、会長という重責を担うのは大変だと思っていました。会員数はそれほど多くはないですが、組織としてはうまく機能してきました。発足時にはお互いライバル同士ということもあって、足の引っ張り合いのようなこともあったと聞きます。しかし、現在はそれぞれの企業の設備内容や特徴がわかっているので、得意分野を融通し合って受注した仕事を回すこともあります。ライバル企業の集まりではなく、“仲間”という意識で力を合わせてうまく回しています。

今後は会員相互の仕事のやりとりや得意分野の融通をさらに活発化させて、今まで工業会の行事にあまり参加していなかった企業にも参加してもらい、交流・協力の場をさらに広げていきたい。

画像:会員企業間の連携とAI活用推進を強化左:平板・パイプ兼用ファイバーレーザマシンENSIS-3015RI(3kW)+AS-3015G+STRI-3015/右:自動金型交換装置付きベンディングマシンHG-2204ATCによる曲げ加工

― 就任の抱負、課題についてお聞かせください。

小坂会長 後継者問題については、工業会会員企業の半数の事業承継者が参加する青年部会(信州ZukuDa’s)が活発に活動しており、事業承継もうまくいっているようです。親会としても予算を組んで後継者育成に力を入れていきたい。

人材育成については、技能検定の「工場板金」受検者向け講習会には毎年40名の定員いっぱいの参加者が集まり、合格者も多いです。3年前から始まった「レーザー加工作業」にも当初から参加しています。また、長野で始まった「板金図面検定試験」(任意資格)への参加者も多いです。

そうした活動実績を踏まえ、課題への対策として考えているのが、業務改善を踏まえた「AI活用セミナー」の開催です。議事録作成、データ分析、顧客対応の自動化など、業務フローに合わせてボトルネックをAIで代替・効率化するための講習会などを企画したい。当社でも社員全員にChatGPTの使い方を指導し、図面管理システムの類似品検索による見積りの効率化や作業時間の短縮を進めようとしています。多くの企業でも同様の経営課題を抱えていると思います。

そのほかには板金業界の地位向上をはかることを目指した活動を考えたい。板金業界は産業界を支えるサポートインダストリーとして発展、注目されるようになっており、板金業界の地位向上をはかり、認知度向上を目指す取り組みが必要になっていくと思います。

  • 画像:会員企業間の連携とAI活用推進を強化4台の溶接ロボットも活躍する溶接工程
  • 画像:会員企業間の連携とAI活用推進を強化塗装ブース

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会社情報

会社名
株式会社 中野屋ステンレス
代表取締役会長
小坂 博志
取締役社長
小坂 賢一
本社
長野県伊那市西箕輪2701-5
双葉工場
長野県伊那市御園8
電話
0265-72-4413(本社)
設立
1955年(1902年創業)
従業員数
38名
主要製品
半導体製造装置・検査装置、工作機械カバー・クーラントろ過装置・チップコンベア、食品機械、建築金物、環境機器、サイン

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