安全・安心・高効率な洗浄ソリューション活用事例
シンナー洗浄からの切り替えで、生産効率や作業環境、製品の品質が向上
従業員の健康と安全性が事業戦略の重要な取り組み
多摩川ハイテック 株式会社
曲げ作業者がブランク加工済みの担当する製品を次々とシートメタル洗浄機MSW-1000HE-Aに投入し、洗浄・脱脂・乾燥を行う
受注は順調に伸び、事業も拡大
小笠原秀悦板金製造部福地第一工場部長
多摩川ハイテック㈱は、センサーやサーボコンポーネントなどの有力メーカーである多摩川精機㈱の製造子会社としてとして、青森県の地域振興を目的とした企業誘致を受け、1991年に設立した。アルミ鋳造、精密機械加工、板金製造からサーボモーター/センサーの生産まで一貫して対応できる総合的な機能を備える。
板金部品製造部門の「福地第一工場」板金製造部は、CADデータ・図面(3次元・2次元)をもとに板金加工から焼付塗装(溶剤・粉体)、シルク印刷、組立までを一貫生産している。長年の経験から培ってきた独自のノウハウで、得意先に対する技術提案を通じて開発商品・量産品を受注してきた。ISOの「製造及びサービス提供の管理」に基づいて、初期計画審査を策定、要求事項への適合、工程能力、特殊工程の有無、気密溶接、塗装外観、組立要領書、提案事項を事前に計画・検証することで、得意先の価値向上に貢献し、同社への信頼が増している。
主な受注製品は通信機器、半導体製造装置(半導体検査装置)、航空宇宙産業用機器、交通インフラ機器、駅務機器、医療用装置、紙幣検査装置、防衛装備品などの筐体、フレーム、カバー、ブラケット、架台などの幅広い業種・製品に対応している。
左:2024年3月からSUS430製の製品を、水道水(左)・精製水(中央)・スーパーアルカリイオン水(右)に浸してさび発生実験を行っている/右:2024年4月に導入したパンチ・レーザ複合マシンLC-2012C1NT。同社では2台のLC-2012C1NT(マニプレーター仕様)が稼働している
紙幣検査装置、防衛装備品の受注が順調
板金製造部の小笠原秀悦部長は受注状況について、次のように説明している。
「最近は半導体製造装置、検査装置の仕事が減少していますが紙幣検査装置の仕事が繁忙です。紙幣が新札に代わり、中央銀行で使用される紙幣検査装置が二十数年ぶりに完全リニューアルされることになりました。これは市中に出まわった紙幣を中央銀行が回収・検査し、不要なものを裁断・処理する装置で、当社はその筐体カバー関係を生産しています。検査ラインは20~30mほどで、2mの筐体が20台ほど並ぶ規模です。2024年暮れ頃から製造が始まり、2025年はずっと生産が続きましたが、今年1月納品分で終了する予定です」。 「交通インフラ関連ではJR向けの無人駅対応の駅務機器、高速道路の交通管理機器などを受注しています。屋外に設置される場合もあるので雨や風、紫外線への強い耐候性が求められます。素材のステンレスやアルミ加工に対応でき、さびや腐食を防ぐための厚膜塗装に対応できる設備を備えているのが当社の強みです」。
「最近は各種商談会や展示会に参加し、新規開拓にも積極的に取り組んでいます。具体的にはダクト関係の新しいお客さまの開拓、液体入り容器を洗浄する装置の受注にも結びつきました。しばらく落ち込んでいた半導体製造装置関連も回復が進み、洗浄工程で使われる装置の筐体、フレーム、カバー、ブラケット、架台などの仕事が出てきました。高い精度で複雑な形状をつくり出す技術、製造過程で使用される化学薬品などに対する耐腐食性、磁性の影響を避けるための素材選びなどが装置の性能・安全性を担保するので、当社で培ってきた技術力が評価され、受注に至っています」。
「さらに航空宇宙・防衛装備品などの受注も増えてきました。複数の関連企業との取引があり、新たに艦船に搭載される通信機器の仕事も始まりました。高市政権で2025年度中に防衛予算がGDP比2%達成を実現する見込みとなり、予算が大幅に増える傾向なので、防衛分野を強化していきたい。また、通信機器関係の筐体、空港施設の運行管理板など新たな仕事も手がけています。こうした状況で板金製造部の受注は増加傾向です」。
曲げ加工エリアに並ぶベンディングマシン(カラーリング変更仕様)
2024年7月に20年ぶりに発行された紙幣処理機器システムに収まる筐体
会社情報
- 会社名
- 多摩川ハイテック 株式会社
- 代表取締役
- 坂下 博康
- 所在地
- 青森県三戸郡南部町大字法師岡字勘右衛門山1-1(福地第一工場)
- 電話
- 0178-60-1107(福地第一工場)
- 設立
- 1991年
- 従業員数
- 237名(うち福地第一工場は50名)
- 主要事業
- サーボモーター・センサー組立、アルミダイカスト鋳造、精密機械加工、精密板金加工
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