特集

ファイバーレーザ複合マシンEML-AJによる高速・高品位加工

ファイバーレーザ複合マシンEML-AJシリーズ

仕事を選ばない薄板板金の「Next Standard複合マシン」

株式会社 アマダ ブランク営業部

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画像:ファイバーレーザ複合マシンEML-AJシリーズファイバーレーザ複合マシンEML-AJシリーズ

レーザ・パンチ・自動化のすべてを進化

2004年にリリースしたパンチ・レーザ複合マシンEML-NTシリーズは、薄板板金のブランク工程に大きな変革をもたらしました。

レーザY軸独立構造を採用し、レーザ加工時はタレット内に材料を入れない方式となりました。レーザ加工時の材料のバタつきを抑えることで、薄板の加工速度は従来の約2倍に向上しました。外周切断もレーザ加工で行うことで、金型の組み合わせを考える必要がなくなり、プログラム作成時間は大幅に削減しました。使用金型の本数が減ることにより、金型段取りも大幅に改善しました。

それまで、パンチングマシンの実稼働率は30%程度でしたが、金型段取りの時間が大幅に削減したことで、複合マシンの実稼働率は60%を超えるようになりました。さらに、バーリング加工やタップ加工を取り込むことで2次加工との中間仕掛り品がなくなり、変種変量・小ロット生産に短いリードタイムで対応できるようになりました。

今回ご紹介するファイバーレーザ複合マシンEML-AJシリーズは、EML-NTシリーズの“レーザ加工”“パンチング加工”“自動化対応”のすべてをさらに進化させたマシンとなっています。

画像:ファイバーレーザ複合マシンEML-AJシリーズEML-AJ 自動化ソリューションパック

高効率3kWファイバーレーザ発振器搭載

EML-NTをはじめとするCO2レーザ複合マシンに対するお客さまの評価は非常に高いものでした。しかし、中量産形態や直線主体の製品形状への適用については、パンチングマシンと比較して、“生産性”と“ランニングコスト”の面で、ややきびしい評価が見られました。

EML-AJシリーズでは、ファイバーレーザ発振器を搭載することで、この2つを大きく改善しました。
板厚6㎜以下を効率よく加工するために、高効率3kWシングルモジュールのファイバーレーザ発振器を搭載。低ランニングコストが特徴のファイバーレーザを搭載したことで、パンチング加工でなければコスト的にきびしかった製品にも対応します。

アシストガスに窒素を使用して板厚1.6㎜以下を加工する場合、従来のCO2レーザ発振器(4kW)の搭載機と比べて3倍以上の高速切断を実現しました。これは、パンチングマシンで最速で追い抜き加工した場合をしのぐ速度となります(グラフ1)

レーザ加工時のアシストガス消費量は“加工時間”で決まるため、加工時間が短くなればそのままコスト低減につながります。ファイバーレーザ発振器の採用による消費電力削減効果と合わせれば、1製品あたりの加工コストをCO2レーザ複合マシンと比べて50%以上削減することも可能です(グラフ2)

  • 画像:ファイバーレーザ複合マシンEML-AJシリーズグラフ1 直線加工速度(SECC)の比較
  • 画像:ファイバーレーザ複合マシンEML-AJシリーズグラフ2 加工時間の比較

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