板金論壇

変わる板金業界の潮流 ― 経営者の意識改革が必須

『Sheetmetal ましん&そふと』編集主幹 石川 紀夫

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新型コロナによる日常の変化

私たちの日常は、新型コロナウイルス(以下、新型コロナ)の感染拡大で大きく変わってきました。特にテレワーク人口が増えたことで、地域社会も大きく変化しています。

いつも散髪をお願いする理髪店では、テレワークが始まった4月以降、新規のお客さまの割合が10%以上増えていると話してくれました。これまでは勤務するオフィス近くの理髪店で散髪していた人々が、テレワークで出社する機会が減り、自宅近くの店で散髪するようになったためではないかと店主は話していました。

土用の丑の日の前日、行列を覚悟して訪れたうなぎ屋は、意外にも半分以上、席が空いていました。しかし厨房は大忙しで、テイクアウトの注文書が引き取りにくる時間ごとに貼り出され、焼き場のお兄さんは注文書とにらめっこをしながら汗だくになっていました。その店は注文してから蒸し始めるので、いつも頼んだ品が出てくるまでに40分ほどかかりますが、この日は1時間以上待ちました。店長に聞くと、テイクアウトの注文がいつもの2倍以上増えているとのことでした。

「3密」回避、外出自粛・巣ごもりなどの需要で、都心から郊外の住宅地周辺のお店に客足が移っています。

倒産・休廃業が増えている

最近は、医療機関がコロナ倒産という報道がぽつぽつ聞かれるようになりました。近くで開業していた内科医院は、院長が高齢だったこともあり、7月末で閉院となりました。4月以降は来院する患者さんが減る一方で、感染防止対策の負担が大きく、閉院を決めたようです。後継者など、いろいろな問題があるかと思いますが、慕っていた近在の人々にとっては寂しく不便な事態になっています。

子ども向けの駄菓子屋、悪評の的になったパチンコ店、何件かクラスターが発生したスポーツジムなど、さまざまな業種の事業者が休廃業に追いやられる様子を見るにつけ、新型コロナにも、またその風評にも、あらためて脅威を感じます。

つづきは本誌2020年9月号でご購読下さい。

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