板金論壇

身の丈にあった「自分らしい生き方」

『Sheetmetal ましん&そふと』編集主幹 石川 紀夫

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世界の潮流が保守主義に変わろうとしている

米中貿易摩擦の先行きが見通せない中で日韓関係も「徴用」を巡る問題から対立が深まっています。日本政府が決定した輸出手続き簡略化の優遇措置を受けられる対象国から韓国を除外したことに韓国が反発、経済分野にも大きな影響をおよぼしています。韓国の文在寅大統領の発言や対日政策に対して多くの日本人が憤りを感じており、この問題は韓国側の対応が変わらない限り、解決の糸口は見えそうもありません。

さらに米露の中距離核戦力(INF)全廃条約が失効、存在感を増す中国を巻き込み、欧州やアジアでの軍拡が再び進み始めています。欧州では10月に迫った英国のEU離脱問題が「合意なき離脱」へ向けて現実味を帯び、欧州統合問題にも陰りが出ています。中東に目を移せば、イラン沖のホルムズ海峡で「有志連合」による船舶護衛が始まろうとしており、世界全体がとげとげしく、緊張が増してきています。

その背後では「自国第一主義」という保守主義の考え方が世界的に高まり、それと軌を一にするポピュリズム(大衆迎合主義)の政治家がその流れを加速しているように感じます。

日本も6月の参議院選挙では20~30歳代という若い世代の与党支持率が増加。そこには、「改革を加速する」若者本来のエネルギーを感じることができず、保守意識の高まりが露見しています。世界の潮流が大きく保守主義に変わってきたことを感じています。

「働き方改革」の加速で仕事に対する意識のありようも変わる

その一方、IoTやAIの急速な普及によって、私たちの生活も大きく変わろうとしています。

私自身も出張や外勤の時、コーヒーショップなどでパソコンを開いて仕事をするケースが増えています。テレワークに対応し、JRや私鉄の駅や周辺には充電装置を備えた簡易オフィスが多く設置されるようになり、周りに気兼ねせずに仕事ができるようになりました。「働き方改革」に対応して働き方そのものが大きく変わろうとしています。

そのような環境変化が私たちの仕事に対する意識のありようにも大きく影響してきているのかもしれません。

つづきは本誌2019年9月号でご購読下さい。

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