「メカトロテックジャパン2025」(MECT2025)開催
進化した加工技術・自動化ソリューションが集結
自動化・知能化ソリューションの提案が目立つ
国内最大級の工作機械見本市「メカトロテックジャパン2025」(MECT2025)が10月22日から25日までの4日間、ポートメッセなごやで開催された。主催はニュースダイジェスト社。出展者数は524社・団体で過去最多。会期中の来場者数は7万7,613名で、前回(MECT2023)を上まわった。
出展各社は、進化した加工技術や最新の製品・ソリューションを多数出展。中でも、人手不足に対応する自動化ソリューションや、熟練技能者不足に対応する知能化ソリューションの提案が目立った。
ブランク・曲げ・溶接の各工程で自動化を提案
板金加工機械としては、アマダがブランク・曲げ・溶接の各工程で自動化を提案した。
ファイバーレーザマシン「VENTIS-3015AJe」(9kW)は、高輝度・高出力シングルモジュール発振器と「LBCテクノロジー」(軌跡ビームコントロール技術)を搭載。レーザ光のみを動かすことで丸穴・角穴を高速に加工する「LBCフラッシュカット」や、高輝度レーザ光を高速で振幅させて熱影響を抑制する厚板(高炉材SN490B・板厚32㎜)の安定加工を実演した。
省スペースパレットチェンジャー「CREST-3015」(5段)は、加工機上部の空間を有効活用し、シャトルテーブル仕様と同等のスペースに設置できる。パレット上の材料の積載位置を撮影して、NC画面上でパーツを割り付ける「棚i-CAS」も紹介した。
協働ベンディングロボット「CR-010B」は「AMNC 3i」以降のNC装置を搭載したベンディングマシンに後付けできる。進入防止柵が不要のため省スペースで、簡単に着脱を行える。既存の曲げ加工プログラムを用いてロボットの動作プログラムを自動作成でき、柔軟な現場運用が可能となっている。
ファイバーレーザ溶接システム「FLW-3000ENSISe」は、「VPSS 4ie WELD」によるオフラインティーチングと「AI-TAS」による溶接点の自動補正を活用することで、従来のペンダント操作が不要になり、作業者の負担を軽減する。ティーチングと補正の外段取り化により機械稼働率を高め、多品種少量品から量産品まで運用できる。
アマダはファイバーレーザ「VENTIS-3015AJe」(9kW)と省スペースパレットチェンジャー「CREST-3015」(5段)を出展
省スペースで簡単に着脱できる協働ベンディングロボット「CR-010B」による曲げ加工の自動化を提案
各社が強みをPR ― 進化するレーザ加工機
ヤマザキマザックは、テーブル駆動方式の省スペース2次元ファイバーレーザ加工機「STX-3015」(3kW)を出展した。フライングオプティクスタイプ(テーブル固定型)と比較して設置スペースを約60%削減できる。切断用途に最適化し、保証サポートを充実させた自社ブランドのファイバーレーザ発振器「Mazak SmoothCUT」を搭載した。
また、FSW加工機「FSW-460V」による摩擦撹拌接合(FSW)とプレス・板金加工を組み合わせたテーラードブランクの加工サンプルを展示。FSWは材料を溶融させないため接合部強度の低下が少なく、接合深さも一定で信頼性が高いとして、レーザ溶接からFSWへの置き換えを提案した。
左:ヤマザキマザックは自社ブランドの発振器を搭載したファイバーレーザ加工機「STX-3015」(3kW)を出展/右:ヤマザキマザックは摩擦撹拌接合(FSW)とプレス・板金加工を組み合わせたテーラードブランクの加工サンプルを展示
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