半導体製造装置
中期的な高成長が見込まれる半導体製造装置産業
世界半導体市場は2024年から再拡大へ ― WSTS予測
世界半導体市場統計(WSTS)は6月、2024年春季の世界半導体市場予測を発表した(グラフ1)。
WSTSの予測によると、2024年の世界半導体市場は前年比16.0%増の6,112億ドルとなり、2年ぶりに再拡大に転じる。2023年11月の前回予測から2.9ポイントの上方修正となった。
世界的に旺盛なAI関連投資を背景に、メモリーや一部ロジック製品の需要が急拡大し、市場をけん引する。しかしAI関連を除くと、世界的なインフレやそれにともなう利上げ、地政学的リスクの高まりなどのマイナス要因が継続し、2024年前半の半導体需要は低調に推移している。WSTSは「2024年後半の急回復は想定しづらい」として、通年では多くの製品で前年比マイナス成長になると予測している。
2025年の世界半導体市場は前年比12.5%増の6,874億ドルと、さらなる市場拡大を予測した。AI関連の需要に加え、環境対応や自動化などの成長領域を念頭に、半導体市場の継続的な成長が期待される。
世界半導体製造装置市場は過去最高を更新 ― SEMI予測
国際半導体製造装置材料協会(SEMI)は7月、世界半導体製造装置の市場予測を発表した(グラフ2)。
SEMIの予測によると、2024年の世界の半導体製造装置(新品)の売上高は、前年比3.4%増の1,090億ドルに達し、過去最高を記録する。2025年も前工程と後工程の両分野にけん引され、成長が継続するとして、約17%増の1,280億ドルを見込んだ。
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