業界動向
JEITAの2022年度重点事業は「グリーントランスフォーメーション」「人材育成」「半導体」
2022年度の3つの重点事業
一般社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)は6月2日、新会長記者会見を行った。新会長には富士通㈱代表取締役社長の時田隆氏が就任、任期は1年となっている。
会見の中で時田会長は2022年度の重点事業として「グリーントランスフォーメーション」「人材育成」「半導体」の3つを掲げ、現状の取り組みと今後の展望について語った。
事業継続に必要な「グリーントランスフォーメーション」
3つのテーマの中でとくに力を入れていたのが「グリーントランスフォーメーション」への取り組みだ。
時田会長は「いまやカーボンニュートラルは、グローバル市場での選別や金融資本市場からの格付けを意味するものであり、それらに対応できなければ企業は事業継続ができなくなるといっても過言ではない」としたうえで、「対応していくために必要なことは、グリーンとデジタルを組み合わせること、言うなれば『グリーントランスフォーメーション』」と強調した。
昨年10月、デジタル技術を提供する企業と活用する企業の双方が集う、「Green×Digitalコンソーシアム」をJEITAが中心となって立ち上げた。このコンソーシアムでは、デジタル技術を活用し、サプライチェーン全体のCO2排出量を「見える化」するデータ共有基盤の実現を目指している。
産業分野におけるカーボンニュートラルを進めるにあたり、自社の事業活動にともなう排出量だけではなく、サプライチェーン全体でCO2を削減することが求められる。そのためにはCO2削減量を網羅的かつ正確に把握することが欠かせない。データの収集・分析・評価・活用にはデジタル技術の活用が不可欠だ。
つづきは本誌2022年7月号でご購読下さい。