業界動向
「無意識の偏見」を減らすには教育が必要
「無意識の偏見」を減らすには
懇親会で挨拶をする富士電子工業㈱・渡邊弘子社長
「ものづくりなでしこ」は、1月23日に六本木ヒルズで設立から3回目となる新年会を開催した。
ものづくりなでしこは、製造業の女性経営者または次期経営者を目指す女性の団体。人手不足の解決策として多様な人材の活用が求められるなか、「女性活躍」を後押しする活動として、注目を集めている。
今回の講演会では、ものづくりなでしこのサポーターを務める三井化学㈱・越部実参与が「日本の未来と女性活躍 ― 我が身を振り返って」と題した講演を行った。子育てなどでキャリアを捨てざるをえなかった夫人や知人の実体験からなる女性目線の話に越部参与自身の男性目線での話も加わった講演は興味深く、参加者は真剣な面持ちで聴講していた。
越部参与は「大企業において、育児を取り巻く環境は、かなり整備されつつあります。しかし、実際に制度を利用しづらい状況にあります。これは上司や同僚など、一番身近な職場環境が影響しています。それを改善するには、その根本にある『Unconsious bias』(無意識の偏見)を排除するための教育などが重要です。これは性別に限らず、多様な人材が活躍できる環境を整えるためには必要なことです」と、制度の整備だけでなく、教育による意識改革の必要性を強調した。
祝辞を述べる来賓の中小企業庁・安藤久佳長官
来賓の経済産業省素形材産業室・岡本繁樹室長
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