特集

第30回優秀板金製品技能フェア 優秀製品紹介(その2)

「技術力の一流化」が目標 ― “一流のものづくり”を支えるヒトづくり

初出品の「板金編み込みキューブ」で金賞受賞

株式会社 河村産業所

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画像:「技術力の一流化」が目標 ― “一流のものづくり”を支えるヒトづくり「組立品の部」で金賞を受賞した「板金編み込みキューブ」(SPCC・板厚0.5㎜、W65×D65×H65㎜)

「鉄工事業部」と「建設事業部」を展開

画像:「技術力の一流化」が目標 ― “一流のものづくり”を支えるヒトづくり鉄工事業部・事業部長の早川勝彦取締役(中央・右)、製造・生産技術担当部長の稲垣喜昭取締役(中央・左)、プロジェクトチームの実務の中心を担った製造部プレス部品課の小出素久マネージャー(左)と生産技術部の福冨純平さん(右)

今年創業80周年をむかえる㈱河村産業所は、愛知県あま市に本社を置き、「鉄工事業部」と「建設事業部」の2つの事業を展開している。

「鉄工事業部」は本社工場のほか、1996年に開設した富山工場、2009年に開設した富山大沢野工場の3拠点をもち、三菱ふそう向けの小型バスのボディ部品を中心に、建設機械部品、フォークリフト部品、業務用空調機器部品などを手がけている。最大2000トンの大型プレスのほか、3次元・2次元レーザ加工機を含む各種板金加工設備、アーク・スポット溶接ロボット、パイプベンダーなどを設備し、とりわけ難度の高い大面積深絞り加工には定評がある。

「建設事業部」では、公共事業から民間建築、環境事業まで幅広く手がけている。建築関連では、自由設計のデザイナーズ住宅、マンション、商業施設、工場・倉庫、官公庁まで柔軟に対応。土木関連では、港湾工事、道路工事、河川工事、橋梁工事、上下水道工事などに対応している。

従業員総数320名のうち、「鉄工事業部」は本社工場に133名、富山の2拠点に計150名以上、合わせて290名前後を占める。また、本社工場の133名のうち、出荷と検査を除いた現場のメンバーは100名弱となっている。

  • 画像:「技術力の一流化」が目標 ― “一流のものづくり”を支えるヒトづくり5Sの一環で社員全員に配布されている網目模様のコースター。今回の作品づくりのきっかけとなった
  • 画像:「技術力の一流化」が目標 ― “一流のものづくり”を支えるヒトづくり帯の幅を5㎜に変更して編み込んだ状態。まとめ曲げ用の簡易治具を製作し、20本同時曲げを行った

“一流のものづくり”を支えるヒトづくり

同社は1938年の創業以来、時代の移り変わりによって変化していく顧客ニーズを敏感にキャッチし、モノづくりの探求を続けてきた。

経営理念は「精神練磨」「技術向上」「和衷協同」。さらに「私たちは、“一流のものづくり”を通じてお客様に“安心・信頼”と“感動”を提供することで、広く社会に貢献します」という企業ミッションを掲げている。このミッションに基づき、同社は「戦略戦術」のひとつとして「技術力の一流化」を目標に掲げ、技能向上に取り組んできた。

2016年に就任した河村昭利社長は「より変化の激しい今、これからも変わらず求めるのは“一流のものづくり”。私たちがお届けしたいのは“プレミアム品質”です。そして、それを実現するのは“人”です。私たちはプロとして、モノづくりへの熱い思いを持ち続け、常に“美しい仕事”をするように心がけています」という考えのもと、“一流のものづくり”を実現するためのヒトづくりを、全社を挙げて推進してきた。

その一環として、社内の「溶接道場」を開設して技能向上に取り組み、3年前からは愛知県溶接技術競技会(溶接コンクール)に参加、5年前からは優秀板金製品技能フェアへの参加を同社の「戦略戦術」に盛り込むようになった。

画像:「技術力の一流化」が目標 ― “一流のものづくり”を支えるヒトづくり側面は編み込まず(左)、リング状にした帯(右)を上からはめ込むことによって、つなぎ目が一切露出しない形状を整えることに成功した

会社情報

会社名
株式会社 河村産業所
代表取締役社長
河村 昭利
住所
愛知県あま市下萱津替地1104(本社)
電話
052-444-3311
創業
1938年
従業員数
320名
事業内容
鉄工事業部]板金プレス加工、溶接組立加工、金型治工具、樹脂成形/[建設事業部]新築・リフォーム・耐震改修・メンテナンス、港湾工事、道路・造成・環境整備工事・河川工事、橋梁工事、下水道工事、ソーラーパネル工事
URL
http://www.kawamura-ss.co.jp/

つづきは本誌2018年6月号でご購読下さい。

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