研究室訪問

サーボプレスを用いた押出加工による高強度·高耐食性Mg-Zn合金板材の作製

富山高等専門学校 機械システム工学科 井上 誠 教授

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研究開発助成の採択は今回が3度目

画像:サーボプレスを用いた押出加工による高強度·高耐食性Mg-Zn合金板材の作製富山高等専門学校・井上誠教授

富山高等専門学校(以下、富山高専)機械システム工学科の井上誠教授は、「サーボプレスを用いた押出加工による高強度・高耐食性Mg-Zn合金板材の作製」という研究テーマで、天田財団の2020年度「一般研究開発助成」の塑性加工分野に採択された。井上教授は現在、校長補佐の要職も兼務しており、取材にうかがった日は「商船学科」の卒業式が射水キャンパスで催され、過密スケジュールの合間を縫ってのインタビューとなった。

富山高専は、富山工業高等専門学校と富山商船高等専門学校が統合して2009年に誕生した。そのため、「機械システム工学科」「電気制御システム工学科」「物質化学工学科」「電子情報工学科」「国際ビジネス学科」「商船学科」と、名称に「工学」が付かない学科もある。また、本科卒業後に2年間学べる専攻科には「エコデザイン工学専攻」「制御情報システム工学専攻」「国際ビジネス学専攻」「海事システム工学専攻」がある。

井上教授が所属する「機械システム工学科」は1学年あたりの定員が40名で、5年生までで約200名の学生が在籍している。このうち50%の学生が高専卒業後には専攻科や、長岡技術科学大学、豊橋技術科学大学、東京大学、東京工業大学などの4年制大学に編入している。

軽金属材料やMgの高純度化などを研究

井上教授は富山高専を卒業後、民間企業に就職したが、1986年に長岡技術科学大学 工学部 創造設計工学課程の3年に編入学し、1988年に研究科の博士前期課程に入学した。長岡技術科学大学に在籍中から軽金属材料、マグネシウムの高純度化などの研究に携わってきた。1990年3月に卒業した後は再び民間企業に就職したが、1991年には富山工業高等専門学校 金属工学科の助手となり、2009年9月まで同校の環境材料工学科の助手、講師、准教授、教授を務め、2009年10月からは富山高専 機械システム工学科の教授となった。

  • 画像:サーボプレスを用いた押出加工による高強度·高耐食性Mg-Zn合金板材の作製サーボプレスで押出加工を行う際に使用するコンテナ
  • 画像:サーボプレスを用いた押出加工による高強度·高耐食性Mg-Zn合金板材の作製高純度マグネシウム凝縮物(右)と押出材(中央)

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