台湾板金業界―多品種少量生産の自動化対応が課題
FLC-4020AJ導入で長尺・大型製品と高反射材への対応を強化
6m対応のVカットマシンや8m対応のベンディングマシンも完備
永進興不銹鋼 有限公司
ファイバーレーザマシンFLC- 4020AJ(奥)と、4×2m材から加工された建材製品(手前)
建材関連がメイン―台中エリア随一の技術力
陳義昌董事長(右)と夫人の洪秀足さん(左)
陳義昌董事長が最初の会社を設立したのは1990年、陳董事長は27歳、夫人の洪秀足さんと結婚した年だった。この会社で、台湾製のシャーリングとベンディングマシンを使って、窓・トビラといった建材の製造・施工を手がけた。1993年には鋼材販売会社、東興不銹鋼材料行を設立。そして1995年、台湾国内の建築業界の活況を見越した陳董事長は、32歳で板金加工企業、永進興不銹鋼有限公司を設立した。真っ先にアマダのベンディングマシンRG-100を導入、その後もパンチングマシンやベンディングマシンを増設していき、商社の紹介で建材関連の板金部材加工を受注するジョブショップとして発展していった。
2008年に同社初のレーザマシンFO-3015NT(4kW)を導入してからはレーザジョブショップとして、建材以外の一般板金の仕事も手がけるようになった。2011年にFO-MⅡ3015NT(4kW)を導入してレーザマシン2台体制となったことで、生産能力はさらに強化された。
2012年以降は、建材関連の長尺・大型製品への対応を強化するため、設備を増強していく。2012年には6m対応のVカットマシンV-6012、2013年には同じく6m対応のシャーリングM-6065Ⅱと、8m対応のベンディングマシンFBD-4008(400トン)を導入。これだけの長尺・大型製品に対応できる設備力と技術力、そして一品一様が当たり前の建材業界で20年余にわたって培った対応力は台中エリア随一との呼び声も高く、今では他社で対応できなかった仕事が次々と舞い込んでくる。
今年に入ってからは、ファイバーレーザマシンFLC-4020AJ(2kW・4×2m仕様)を導入し、アルミ・銅といった高反射材の薄板加工を強化するとともに、ベンディングマシンHDS-2204NT(220トン・4m)を2台増設。さらに今年中に従業員数を現在の60人から80人に増員して規模を拡大する計画で、2016年には売上高50%アップを目指している。
左:V溝にダイを沿わせて曲げ加工する。これによってピン角の製品が加工できる/右:曲げ幅が狭い製品の加工も高精度に曲げる技術をもつ
会社情報
- 会社名
- 永進興不銹鋼有限公司
Yong-Jin Xing Stainless Steel Co.,Ltd.
- 董事長
- 陳義昌
- 住所
- 台湾・台中市大甲区奉化里贤仁路111-1号
- 電話
- +886-4-26862235
- 設立
- 1995年
- 従業員数
- 60名
- 事業内容
- ドア・サッシ・パネルなどの建材の加工
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