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最新ファイバーレーザプロセッシング

【特集2】 ENSIS-6225AJ

ENSIS-AJシリーズに8´×20´サイズが登場

株式会社 アマダ 第一営業部 レーザ営業グループ

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画像:ENSIS-AJシリーズに8´×20´サイズが登場

進化する「ENSIS-AJシリーズ」

このたび、アマダ独自の光制御技術「ENSISテクノロジー」を搭載したファイバーレーザマシン「ENSIS-AJシリーズ」に、8´×20´サイズ(2.5×6m)の大板材をワンパスで加工できる「ENSIS-6225AJ」が加わりました。鋼材業はもとより、建築・鉄骨ファブ業界や建産機・特殊車両業界など、幅広い業界のニーズに対応します。

ENSIS-AJシリーズはビーム可変ユニットにより材質・板厚に応じて最適なビーム形状をつくり出し、高品質な加工を実現します。また、ENSIS-6225AJが搭載している高出力ファイバーレーザ発振器(6kW・9kW・12kW)は「オートコリメーション機構」を搭載し、切断するビーム径と焦点位置を最適制御します。たとえば、軟鋼・酸素カットでは、酸素ガスの材料内への侵入を容易にするためにカーフ幅(切断幅)を広くし、ピアシング時には、瞬時に貫通させるためにエネルギー密度の高い焦点を形成します。

さらに、機械構造にフライングオプティクス方式を採用することにより、軸移動速度・加減速度のいずれも飛躍的に向上させたうえで、加工機移動軸の負荷を軽減しています。結果的に、同じ加工指令速度下においても加工時間を大幅に短縮にすることができ、なおかつ、高精度な位置決めを維持することができます。

画像:ENSIS-AJシリーズに8´×20´サイズが登場左:図1 – 製品A/Bの4個取り加工の比較/右:図2 – 切断面の比較

従来の10kWマシンと比べて約3倍の生産性

図1のようにSS400・板厚22.0㎜に製品A・Bを2個ずつ ― 計4個取り加工を行った場合、ピアスの高速化とフライングオプティクス構造による軸移動高速化により、従来の自走式ファイバーレーザマシン・10kWに比べ、約3倍の生産性を実現できます。特に、このように穴加工が多い製品の場合、ピアスの高速化は劇的に加工時間を短縮します。

また、ENSIS-AJはもともと面粗さが良好な高品位加工を実現できるのが特長ですが、さまざまな加工アプリケーションにより、溶接構造用鋼板(SM材)・建築構造用鋼板(SN材)においてもノッチのない均一な切断面を得ることができます(図2)

その中でも、厚板加工における切断不良の大きな要因となる母材の温度上昇を抑制する「WACSⅡ」は効果的です。レーザヘッドからレーザ光線のまわりを囲むように水噴霧する方法で母材を冷却し、蓄熱量の累積を低減することにより、安定加工を実現します。また、桟幅を最小化でき、歩留り向上にも貢献します。

つづきは本誌2021年9月号でご購読下さい。

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