「ものづくりワールド 東京 2026」開催
ターゲットを定めた具体的な加工提案が活発
「自社内一貫生産」や「総合力」の訴求が目立つ ― AI/DXの実践事例も
全体的に繁忙感 ― 来場者数は前回比47%増
「第38回ものづくりワールド 東京 2026」が7月1日から3日までの3日間、東京ビッグサイトで開催された。主催はRX Japan。同展は「設計・製造ソリューション展」「機械要素技術展」「製造業DX展」「ものづくりODM/EMS展」などの専門展で構成されている。全体の出展者数は前回比6.8%増の1,975社・団体。会期中の来場者数は同46.5%増の8万1,697名だった。
前回は東京ビッグサイトの大規模改修工事のため会場を幕張メッセに移し、来場者数が約20%減少した。今回は会場が東京ビッグサイトに戻ったことに加え、設備投資の回復とサプライチェーン再編などが活発な情勢を反映して、来場者数が大幅に増加した。
板金企業は「機械要素技術展」を中心に出展した。出展各社からは「おかげさまで忙しい」「東日本の顧客を開拓したい」といった声が多く聞かれた。総合すると半導体製造装置、工作機械、データセンター関連を含む配電制御システム、造船といった分野が全体的に好調で、中でも半導体製造装置関連の繁忙感は際立っていた。
初出展の企業が目立ち、新規開拓に意欲的なコメントも多く聞かれた。数年にわたり停滞していた板金加工の需要が活発化していることを強く印象づける内容だった。
ターゲットを定め、具体的なサンプル提案を展開
会場では、成長市場を見据えた明確なターゲット設定のもと、来場者の課題解決に直結する具体的なサンプル提案を行う姿が随所で見られた。
ツツミ産業(神奈川県)は、ファイバーレーザ溶接ロボットによる材質・板厚・出力・工法(フィラーの有無など)ごとの加工サンプル、電動化にともない需要が高まっているバスバー・熱交換器製品などのサンプル、航空宇宙分野で使用される6-4チタンや純チタンで製作した高圧ボンベ、微細加工サンプルなど、注目分野の加工事例を展示した。また、「多技能製品」として、複数の工法・技能を組み合わせた加工サンプルを展示。新たに導入したファイバーレーザマシンで加工した銅・板厚6.0㎜のバスバーなどを展示した。
フジムラ製作所(埼玉県)は昨年に続き、オリジナルの加工サンプルを図面・材料単価・ロット単価とともに展示した。ロット単価は1個・5個・10個・30個のロットサイズ(注文数量)ごとに示した。新規事業である「切削加工部門」の加工サンプルも追加した。今回は「ヘルスケア・医療機器開発展」のエリアに出展し、製作実績として不活性工程用バックユニット、輸液管理搬送カート、人工呼吸器用台車などを展示した。
左:ツツミ産業(神奈川県)は銅・板厚6.0㎜のバスバーなどの加工サンプルを多数展示した/右:フジムラ製作所(埼玉県)は医療機器分野の製作実績(写真)を出展。切削加工部門の加工サンプルも展示した
伊東板金工業(京都府)も「ヘルスケア・医療機器開発展」のエリアに出展し、医療器具用キャビネットなどを展示した。コスト・機能性・安全性に配慮し、得意とする溶接レスのリベット構造を採用している。主力事業である券売機の板金筐体製作とアセンブリーで培った技術を横展開し、医療機器分野へ訴求をはかった。
「自社内一貫生産」や「総合力」をPR
設計から加工・塗装・組立までをワンストップで完結させる「自社内一貫生産」や、グループ連携などによる「総合力」を前面に押し出す展示も目立った。
リ・フォース(神奈川県)は、設計・レーザ加工・曲げ加工・溶接・塗装・組立の工程ごとにサンプルを展示し、強みの一貫生産能力を可視化した。溶接レスのリベット構造で設計・製作した観覧車や、筐体設計から対応した災害対応浄水器なども出展した。
左:伊東板金工業(京都府)はリベット構造の医療器具用キャビネットなどを出展した/右:リ・フォース(神奈川県)は工程ごとにサンプルを展示し、強みである一貫生産能力を可視化した
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