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北海道内の仕事に立脚し、デジタル板金に取り組む

非常用電源の排気ダクトの仕事が好調

株式会社 ケンリツ

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画像:北海道内の仕事に立脚し、デジタル板金に取り組む自動倉庫MARSと連動するファイバーレーザ複合マシンEML-2512AJe-PDC

空調ダクトや建築金物の製作工場として創業

画像:北海道内の仕事に立脚し、デジタル板金に取り組む大和田昌宏社長

㈱ケンリツは1973年に空調関連のダクトや建築金物を製作する工場として個人創業し、1985年に㈱ケンリツとして設立した。北海道旭川市にあって、北海道内の得意先から空調設備製品、産業機械部品、環境保全製品、介護製品、建築金物、サイン、モニュメントなど幅広い仕事を受注し、サプライヤーとして得意先の信頼に応える板金製缶製品を加工するとともに、OEM製品にも対応する。

大和田昌宏社長は現在、営業をメインに担当しており、道内はもとより道外の企業にも提案営業を行い、得意先開拓に飛び歩いている。30年前に入社した時は現場でさまざまな加工に携わってきた。病院やオフィスビル、プラント施設、工場、高速道路料金所などに設置が義務づけられている非常用電源(ディーゼル発電機、ガスタービン発電機)の吸気・排気・排熱用として使われる排気ダクトや、取り付けに必要な架台、空調に関連する機器・装置の展開・プログラムから、一品一様で受注する商談の施工図まで取り込んだ提案用図面、見積書の作成までを担当、さまざまな案件に対応することで、ノウハウを積み重ねていった。

売上構成比で10%を超える得意先は少ない

得意先企業数は150社を超えているが、継続取引がある企業は約70社、月間で40~50社から受注している。受注品は案件対応品を含め、新規品の割合が80%以上を占める。一方で、売上構成比が10%以下の得意先がほとんどで、10%を超える得意先は少ない。それだけに新規開拓を含む普段の営業努力が欠かせない。

「お客さまの業種・企業数が多いので、景気動向の影響は比較的小さく、コロナ禍でも宿泊、食品関連で影響がありましたが、同業他社と比較すると限定的でした」(大和田社長)。

  • 画像:北海道内の仕事に立脚し、デジタル板金に取り組むレーザマシンFO-MⅡ 3015NT(フォーク式パレットチェンジャー仕様)
  • 画像:北海道内の仕事に立脚し、デジタル板金に取り組むベンディングマシンHG-2203による曲げ加工

空調や非常用電源の排気ダクトの生産

四季のはっきりしている北海道では、寒暖差が大きい。家庭・学校・職場・デパート・公共施設などでは生活の切り替えに対応して、施設に合った空調機器と、それに対応したダクトが必要となる。しかし、最近はエアコンによるセントラル空調が一般化していて、ボイラーでお湯を沸かし、建物全体に配管を通じて給湯することで、冷暖房を行う空調は減少傾向となっている。

ただ、電気料金の高騰の影響もあり、寒さのきびしい冬は温かいストーブや暖炉で暖まりたいというニーズもあって、一定の受注量は確保している。

その一方で、注目されているのが非常用電源に対応した排気ダクトだ。

  • 画像:北海道内の仕事に立脚し、デジタル板金に取り組むTIG溶接の技術に優れている
  • 画像:北海道内の仕事に立脚し、デジタル板金に取り組む塗装ブース

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会社情報

会社名
株式会社 ケンリツ
代表取締役社長
大和田 昌宏
所在地
北海道旭川市工業団地2条2-1-10
電話
0166-36-4836
設立
1985年(1973年創業)
従業員数
36名
主要製品
冷暖房空調設備機器・器具、建設および建築金物、看板、造形、モニュメント、食品機器・器具、産業機械・部品、農機具・部品、福祉関連機器、介護機器、環境関連製品、バイオトイレ、融雪機、家具・什器
URL
http://www.kenritu.co.jp/

つづきは本誌2025年7月号でご購読下さい。

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