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「FOOMA JAPAN 2025」開催

「食」にまつわる課題を解決する最新技術が集結

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出展者数は4年連続で過去最多を更新

世界最大級の食品製造総合展「FOOMA JAPAN 2025」が6月2~5日の4日間、東京ビッグサイトで開催された。主催は一般社団法人日本食品機械工業会。今回のテーマは「Touch FOOMA, Taste the Future」で、次世代の食品製造の可能性に触れる展示会となっている。食品機械・装置および関連機器を中心に、食品製造プロセスに関わるあらゆる分野の企業が集結し、最先端の技術・製品を披露した。

出展者数は前回から18社増の1,007社で、4年連続で過去最多を更新した。会期中の来場者数は11万827名で、前回より2.6%減少したものの、コロナ前の2019年(10万680名)を上回った。このうち、海外からの来場者数は4,569名となった。

米国の関税政策、為替問題、食品価格の上昇の影響などが懸念されたが、出展者からは「今のところ大きな影響は出ていない」「今後影響が出ることも予想されるが、今はまだわからない。状況を見ながら、臨機応変に対応していくしかない」といった意見が多かった。

「自動化」「省力化」「ロボット化」がトレンド

全体としては労働力不足を補う「自動化」「省人・省力化」「ロボット化」「AI活用」を掲げる企業が多かった。ほかには「食品ロス対応」「冷凍冷蔵・解凍」「脱プラ」「省エネ・脱炭素」「異物混入防止」などのテーマが目立った。

出展製品の中から研究開発の面で特に優れた製品を顕彰する「第4回FOOMAアワード2025」では、応募総数34件の中からイシダの「特定商品用 フルオート・高精度組み合わせ計量機」が「最優秀賞」に選ばれた。

この製品はブロイラー(若鶏肉)など高付着性の商品に使用される計量機。搬送部に鎧戸加工を加えたことで付着による計量誤差を軽減させたうえ、組み合わせ計量により高速・高精度計量を可能とした。カメラの分散が可能、滞留防止、単重監視など多くの工夫が行われている点も高く評価された。

また、TechMagicの炒め調理ロボット「I-Robo2」が「優秀賞」を受賞した。鍋とヘラが独立し、回転方向や速度をそれぞれで調整できることが特徴だ。攪拌、加熱、調理後の鍋の洗浄という一連の作業を自動化することで、作業効率化や生産性の向上、味の均質化に貢献できるとした。

画像:「食」にまつわる課題を解決する最新技術が集結左:イシダは高付着性の商品に使用される「特定商品用 フルオート・高精度組み合わせ計量機」を出展/右:TechMagicは自動化炒め調理ロボット「I-Robo2」を出展。攪拌から加熱、調理後の洗浄までの作業を自動できるとした

つづきは本誌2025年8月号でご購読下さい。

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