そこが聞きたい ― 税の話

令和6年度税制改正に関する経済産業省の要望

税理士 毛塚勝貴

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8月31日に経済産業省が公表した税制改正要望の中から、注目される項目について紹介します。

1. イノベーションボックス税制の創設

我が国のイノベーション促進に向けて、海外と比べて遜色のない事業環境の整備を図ることにより、研究開発拠点としての立地競争力を向上し、ソフトウエアをはじめとする知的財産の創出において、民間の無形資産投資を後押しする観点から、イノベーションボックス税制(国内で開発された知的財産から生じる所得に対する優遇税率の付与)を創設する。(経済産業省)

「イノベーションボックス税制」とは、イノベーションの結果、得られた特許権や著作権で保護されたソフトウエアなどの知的財産から得られる所得(ライセンス所得、譲渡所得、対象となる知的財産を用いて製造した製品の販売益)に対し、通常の法人税率より低い優遇税率を適用する制度です。

従来からある「研究開発税制」は、支出した試験研究費の額に所定の控除率を乗じた金額を法人税額から控除するという「インプット」に着目した制度です。これに対し、今回導入を目指す「イノベーションボックス税制」は、研究開発段階の支援ではなく、その結果として生まれた成果である知財が生み出す所得に優遇税率を適用するという「アウトプット」に着目した税制です。

なお、初期投資額ではなく、イノベーションに成功し、実際にその果実から収益を上げている企業への税制面での優遇措置が打ち出されるのは、今回の改正案が初めてとなります。

つづきは本誌2023年11月号でご購読下さい。

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