そこが聞きたい ― 税の話

令和4年度税制改正 ― 住宅ローン控除

税理士 毛塚勝貴

LINEで送る
Pocket

令和4年度税制改正のうち、所得税関係で話題となったのは「住宅ローン控除の改正」です。

改正のポイントは2点で、ひとつは会計検査院から指摘を受けていた控除率の是正問題、もうひとつはカーボンニュートラル住宅の促進に向けた税制へと舵を切ったことです。

1.控除率の是正

改正前の住宅ローン控除は、年末時点の住宅ローン残高の1%を原則10年間、所得税などから控除するという取り扱いでした。昨今の低金利下、たとえ1%未満の金利で融資を受けた場合でも、控除額はローン残高の1%であるため、実際に支払っている利息以上の金額を税額から控除する「逆ザヤ」の現象が多数生じていました。

そこで令和4年度改正では、控除率を1%から0.7%に引き下げることとなりました。ただし、控除率の縮減による需要の冷え込みを懸念する業界団体の陳情などにより、その見返りとして、控除期間が10年から13年に延長されました。

つづきは本誌2022年4月号でご購読下さい。

LINEで送る
Pocket

関連記事

そこが聞きたい ― 税の話記事一覧はこちらから