特集2

薄板から厚板まで加工領域を拡大するENSIS-AJ

「お客様優先の清心に徹する」 ― そのためには社員満足の実現が必要

板厚0.1~25㎜の広範囲な加工に対応するENSIS-AJ(9kW)

シンエイメタルテック 株式会社

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画像:「お客様優先の清心に徹する」 ― そのためには社員満足の実現が必要①ファイバーレーザマシンENSIS-3015AJ(9kW)。前面の右側パーテーションは特別仕様で、加工の様子が見やすいように窓を追加した/②ENSIS-AJ、FLC-AJとも2棚仕様で長時間連続運転に対応する(写真はFLC-AJのASFH-3015)

板金加工メーカーとして発展

画像:「お客様優先の清心に徹する」 ― そのためには社員満足の実現が必要左から井手優喜営業部長、船山伸一郎常務、田原和幸社長、松尾真司工場長

シンエイメタルテック㈱の創業は1967年、田原和幸社長の父親が佐賀市内の自宅で夫人を含む3名の社員と配電盤製造の仕事を始めた。1971年に法人化して移転、社員も10名程度に増えた。1991年に神埼市千代田町に本社事務所と工場を建設。1993年に佐賀県内ではまだ導入事例が少なかったレーザマシンを導入。以後1996年に2号機、2003年に3号機、2006年に4号機のレーザマシンを導入し、生産合理化に取り組んだ。2006年には農業用ライスセンターだった現工場に本社工場を統合移転、2008年には組立・機械加工工場も建設した。

配電盤枠組製缶加工の工場として創業したが、多種多様なニーズに対応するため、一般産業用機械装置、生産設備などの鉄・ステンレスを素材とした板金・製缶部品の製作を中心とした板金加工メーカーとして事業を拡大していった。

  • 画像:「お客様優先の清心に徹する」 ― そのためには社員満足の実現が必要ENSIS-AJで加工したSS400・板厚19㎜の切断面
  • 画像:「お客様優先の清心に徹する」 ― そのためには社員満足の実現が必要ベンディングマシンHG-1703(奥)とHDS-1303NT(手前)

「お客様優先の清心に徹する」

田原社長は同社に入社するまでは福岡市内の税務会計事務所で会計士をしていた。専門家の立場から家業の経営実態を見ると、当時はかなりきびしい状態だった。そこで家業を手伝うことを決心し、1991年に入社した。

入社当時の工場はベテラン社員に頼った状態で納期も品質も社員任せだった。そこでレーザマシンを導入し、田原社長みずからがプログラムを覚えてオペレータとして仕事をこなし、お客さまからの変種変量・短納期の注文にフレキシブルに対応する生産体制を一歩ずつ構築していった。

田原社長は「経営方針の1番目に掲げる『お客様優先の清心に徹する』の言葉どおり、お客さまに喜んでいただいて、信頼していただける製品づくりを心がけ、お客さまとWin-Winの関係を築けるような付加価値のあるものづくりに取り組んできました」と、入社以来の取り組みを語る。

また、属人化していた加工技術・技能を社員が共有できるようにデジタル化された最新設備を積極的に導入、人材育成にも注力した。そして、社員一人ひとりが唯一無二と言える製品を生み出す、やりがいを感じられるような職場環境づくりに取り組んだ。その一環として、ここ10年ほどは職業訓練法人アマダスクールが主催する「優秀板金製品技能フェア」に社員が製作した製品を出展。「溶接を含む組立品の部」で経済産業大臣賞と金賞をそれぞれ2度受賞するなどの成果をあげている。

  • 画像:「お客様優先の清心に徹する」 ― そのためには社員満足の実現が必要完成した新工場には溶接工程と検査工程がある
  • 画像:「お客様優先の清心に徹する」 ― そのためには社員満足の実現が必要大型製品の溶接ができる大型の定盤も設置されている

会社情報

会社名
シンエイメタルテック 株式会社
代表取締役
田原 和幸
所在地
佐賀県神埼市千代田町崎村551
電話
0952-44-2150
設立
1971年
従業員数
55名
主要事業
半導体製造装置関連の板金および製缶、生産設備関連の一般産業用機械装置の板金および製缶、レーザ加工
URL
http://www.shinei-metaltec.co.jp/

つづきは本誌2020年12月号でご購読下さい。

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