研究室訪問

金属積層造形(AM)部品の再現性の確保を目指す

大阪大学 接合科学研究所 信頼性評価・予測システム学分野 門井 浩太 准教授

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画像:金属積層造形(AM)部品の再現性の確保を目指す大阪大学接合科学研究所・門井浩太准教授

2016年から大阪大接合研の准教授

天田財団の2019年度前期助成で「重点研究開発助成課題研究(レーザプロセッシング)」に採択された大阪大学接合科学研究所 信頼性評価・予測システム学分野の門井浩太准教授。2004年3月に早稲田大学 理工学部 物質開発工学科を卒業し、2006年3月に早稲田大学大学院 理工学研究科 材料理工学専攻 修士課程を修了した。

2007年4月から2009年3月までは早稲田大学 理工学術院で助手として勤務しながら、2009年3月に早稲田大学大学院 理工学研究科 材料理工学専攻 博士課程を修了し、博士(工学)となった。

2009年4月から2016年12月までは広島大学大学院 工学研究院で助教を務めた。そして2016年12月から現在まで、大阪大学 接合科学研究所(以下、接合研) 信頼性評価・予測システム学分野の井上研究室で准教授を務めている。

井上研究室は井上裕滋教授を中心に、材料の特性や機能を最大限に活用するため、材料科学的な観点から、溶接・接合部の特性の高精度な評価、支配因子の解明ならびにその制御・予測技術を構築することを目指した教育・研究を行っている。材料の凝固・変態挙動の理解を踏まえた溶接・接合部の組織形成機構の解明や、溶接・接合部の信頼性や寿命の評価・予測を目指し、実験とシミュレーションを用いた研究を推進することで、社会に還元できる新たな溶接・接合技術の創出を目指している。

大阪大学接合科学研究所・門井浩太准教授左:接合研の玄関前の中庭に展示されているモニュメント。1970年に開催された大阪万国博覧会の「お祭り広場」の大屋根のユニットで1978年に解体された際に寄贈された/右:拘束緩和型U型高温割れ試験を行う実験装置。高速度カメラを用いたその場観察法による高精度な計測ができる

溶接・接合に関する研究に従事

門井准教授は「広島大学大学院で助教をしていた当時は、その場観察法を用いた溶接凝固現象とその予測方法、レーザ溶接・異材溶接時の溶接高温割れ現象とその制御方法、高能率・高品質溶接技術の開発など、溶接・接合に関する基礎現象の実験および解析による評価や実用化を目的としたプロセス開発に関する研究に従事してきました」。

「大阪大学の接合研に来てからは、溶接・接合部の組織形成機構(凝固・相変態等)や、溶接・接合部の各種特性、割れ等の欠陥形成支配要因の解明、組織制御による溶接部の特性改善・信頼性評価予測技術の開発など、材料科学的な観点から、溶接・接合部特性の高精度な評価、支配因子の解明、ならびにこれらの制御・予測技術を構築することを目指した研究に従事しています」と語る。

つづきは本誌2020年11月号でご購読下さい。

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