特集 〜“ムダ取り” “見える化”を進める農業機械業界〜
穀物乾燥機のトップメーカー ![]() 米・麦・大豆などの穀物をコンバインで収穫した場合、収穫物は脱穀・貯蔵に適した含水率を超えている。機械化される前は、ムシロを使って天日干しや日陰干しなどで自然乾燥させていたが、現在では穀物乾燥機を用い、灯油などの燃料をバーナーで燃焼させて乾燥させる。1990年代後半からは、バーナーからの燃焼熱と、これを放射体に当てて発生させた遠赤外線の両方で乾燥させる「遠赤外線方式」が普及している。 同社でも1999年に最初の遠赤外線乾燥機をリリースしてからは、着実にシェアを伸ばしている。現在、同社の出荷台数に占める割合は、従来型の「熱風方式」が約20%(米・麦用のみ)、「遠赤外線方式」が約80%(米・麦用と、米・麦・大豆・そばなどに対応する汎用型の両方を含む)となっている。 大型化が進む穀物乾燥機 ![]() 自動化と品質向上に大きく貢献している その一方で国や自治体は、農業者の高齢化や担い手の減少に対処するため、集落営農や特定農業法人といった農業集団の育成事業を推進しており、農業者の集団化・大規模化が進展している。こうした影響から、同社が手がける穀物乾燥機のニーズにも変化がみられるという。 大沼役員は「10年ほど前は、容量30石(生籾3トン、生籾1石=100s換算)が中心でしたが、今の売れ筋は40〜45石(生籾4トン〜4.5トン)に変わってきています。大型化のニーズを反映したラインナップの拡充が求められています。構成する板金部材も、以前は長さ1,800mmまででしたが、今では長さ2,000mmまでと大きくなりました。板厚も以前より0.2mmほど厚くなり、1.0〜1.2mmが標準的になっています」。... つづきは本誌2013年5月号でご購読下さい。 |