〜Sheetmetal World〜
欧州債務危機の影響が甚大なインド経済 欧州向けの輸出割合が大きい中国やインドなどの新興諸国は、欧州債務危機により大きな影響を受けた。 中でもインドは、輸出の減少に加え、インド企業に貸付を行っていた欧州系銀行による貸し剥がしに見舞われた。 そのため、外貨融資に頼っていたインド企業は設備投資などに必要な資金の調達ができずに行き詰まり、事業活動が停滞。インド経済の成長鈍化につながる要因となっている。 昨年のGDP成長率も、四半期ベースでは期を追うごとに下落傾向が明らかになった。昨年11月、インド政府が発表した2012年度第2四半期(7〜9月)のGDP成長率は、前年同期比5.3%にとどまった。第1四半期の5.5%を下回り、四半期単位の成長率としてはリーマンショックの影響が顕著に表れた2008年度第4四半期(2009年1〜3月)の3.5%に次ぐ低水準となった。 政府はモンスーン(雨季)の降雨量不足による農業不振が主因と分析するが、一般的には政府による経済改革を問題視する見方が大勢を占めるようになっている。 2014年の総選挙を控え、2013年は経済改革の年に ![]() しかし、政府与党内部では経済政策をめぐっての対立が目立ってきている。例えば、国民会議派と連立を組んでいた与党第2党の「草の根会議派」は昨年9月、政府が決定インド工科大学(IIT)の同窓会「Pan IIT」の世界総会「Global Pan IIT Alumni Conference」の開会式のセレモニー。ヒンドゥー教の僧侶が祈りを捧げるインドの"人財銀行"インド工科大学(IIT)の同窓会「Pan IIT」の世界総会が開催宗教・言語・カースト制度などがインド成長の足かせしたディーゼル燃料価格の引き上げと、国内の小売市場での外資規制緩和を撤回するよう求めたが、それが容認されないとわかり、連立を離脱した。2014年の総選挙を控え、今年は政治の行方を占う意味でも経済政策が重要な年となると見られている。... つづきは本誌2013年3月号でご購読下さい。 |