〜北陸3県 ― 特徴ある企業のサバイバル経営術〜
リーマンショックを乗り越え、業容を拡大 ![]() 伊藤直之社長は「リーマンショック直後から売上が1/5まで落ち込み、2010年後半から上向くようになってきましたが、仕事の浮き沈みが激しくなりました。現在、足もとの仕事は潤沢にありますが、世界経済の動向で不透明感が増しています。9月以降になればもっと先が見えてくると思います。ただ、あの荒波を乗り越えたわけですから、大概のことは大丈夫でしょう」と腹の据わった話を始める。 「変えていくモノ」、「変えてはいけないモノ」の見極め ![]() 同社は3次元ソリッド板金CAD SheetWorksをフル活用しており、「お客さまからは、図面情報の50%ほどを3次元データで受注しています。知的財産保護など、お客さまの守秘義務方針には左右されますが、3次元なら“早い・安い・間違いなし”と良いことずくめなので、今後はすべて3次元データで受注できるように提案していく予定です」。 また、受注するカバーにしても、「ロット数が100台を超えるような、いわゆる“数モノ”や、加工が比較的単純な仕事は海外に出ていくと考えています。今後もその図式は変わらないと考えますので、国内に残りにくい仕事に自ら飛びつくことはしません」。 「当社は、R曲げや意匠性が求められる付加価値の高い仕事に特化しています。その際、組立まで対応している当社は重宝されています。組立性までを考えてバラシ・展開を行うことでVA/VE提案を積極的に行っています。先日、お客さまである工作機械メーカーが、本社工場で新商品発表のプライベートショウを開催されましたが、このショウの目玉である、R軸制御して複雑な航空機部品などの加工に対応する高付加価値な複合マシンのカバーを当社で製作しました。発表日程が決められている中で3次元データをいただき、短期間で納品することができました。現在は旋盤の分野を主に受注していますが、今後はトランスファーマシンや半導体製造装置などの分野にも進出して得意先のバランスを取って、受注変動のリスク軽減もしていきたいと考えています」。... つづきは本誌2011年10月号でご購読下さい。 |