〜中小製造業にも導入が始まったBCP/BCM〜
![]() 突然の地震や火災、インフルエンザ・パンデミック! そのとき、あなたの会社は生き残れますか? 今回の東日本大震災は、多くの企業に壊滅的な被害をもたらしました。地震・津波による直接的な被害だけでなく、サプライチェーンの寸断により、部品が届かず組立ができなくなったり受注が止まったり、と間接的な被害も広がっています。まさに“緊急事態”です。こうした緊急事態が発生したとき、どのように行動するかを定めたものが「BCP」です。 BCPは企業の命運を左右します。たとえば、ある自動車部品のプレスメーカーが地震で被害を受けたとしましょう。工場のプレス機が転倒して使えなくなり、コンピュータも故障して図面データが失われ、通信手段も絶たれ、数日間は従業員の安否も確認できず、原材料の仕入元や納品先とも連絡がとれなくなったとしましょう。 ![]() しかし、BCPを導入していれば、こうした危機を乗り切れる可能性が高まります。緊急時における従業員や得意先との連絡手段の確保、原材料の仕入元が被災した場合の代替材料の調達、図面データのバックアップと復旧、プレス機が使えないケースを想定した協力会社との連携など、あらかじめ決めた手続きにしたがって行動することで、自動車部品製造という中核事業を継続し、受注をつなぎ止めて、短期間で元の状態に復帰することが可能になるのです。 では、BCPを導入するにはどうすれば良いのでしょうか。まず参考にしたいのが、中小企業庁から出されている「中小企業BCP策定運用指針」(http://www.chusho.meti.go.jp/bcp/)です。 これはBCPの普及を目的に中小企業庁が作成したもので、いわば中小企業のBCPバイブルです。まずは、その存在を覚え、できれば目を通すことをおすすめします。さらに、今すぐできる対策もあります。次に、その具体的な対策を見ていきましょう。... つづきは本誌2011年7月号でご購読下さい。 |