
SheetWorksでモデリングされた製品(ワールド山内)
厳しい海外勢との競争の中、これからの“モノづくり”で勝ち残るためには、「開発・製造期間の大幅削減による短納期化」「低コスト化」「高付加価値製品化」等への対応が急務であり、それらの実現には“3次元CADデータ”の有効活用、すなわち3次元モノづくりが必要不可欠だといわれている。設計を3次元化することで得られる3次元CADデータは、企業が作っている製品=“モノ”を変えるだけでなく、“人”や“会社”全体をも大きく変える、プロセスイノベーションにつながる大きなパワーを秘めている。反面、3次元CADが産業界で活用されて久しい。しかし、いまだに導入を開始したものの、初期の導入でつまずいて運用は決してスムーズではないユーザーも数多く見られている。中には3次元CADを利用した製品開発途中で利用を断念するユーザーもある。導入を断念せざるを得なかった事情としては、ハードウエアのパフォーマンスやソフトウエアの能力の不足、データ管理面での知識不足、設計部門以外での3次元CADへの対応の遅れ、製造部門や部品加工先の対応の遅れなども指摘されている。2次元から3次元への大幅な環境変化の場合、「導入直後には効果がすぐに出ない」こともある。しかし、軌道に乗れば、2次元CAD環境では困難だった“試作レス”での設計/開発を実現することができる。