研究室訪問

ランダム配向した炭素繊維チップの変形メカニズム解析に関する研究

金沢大学 設計製造技術研究所 立野 大地 准教授

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画像:ランダム配向した炭素繊維チップの変形メカニズム解析に関する研究研究内容を説明する金沢大学・立野大地准教授

事業部の整理をきっかけに研究者に転身

金沢大学 設計製造技術研究所の立野大地准教授の研究テーマ「不連続熱可塑性CFRPの塑性変形機構の解明」が、天田財団の2024年度「重点研究開発助成(課題研究)」に塑性加工分野で採択された。

立野大地准教授は兵庫県神戸市出身。神戸市立工業高等専門学校を卒業した2004年、金沢大学工学部3年に編入し、米山猛教授(現・名誉教授)の研究室で、スポーツ工学(スキーロボットやスキー力学)を学んだ。

米山教授は塑性加工を基礎に、塑性加工における工具面の圧力・摩擦センサーや、金属光造形法を活用した高機能射出成形金型の開発、スキーにおける計測やスキーロボット、脳腫瘍の判別や脳腫瘍摘出マニプレーターの研究など、多彩な研究分野で実績がある。

立野准教授は米山教授のもとで学び、2008年に大学院修士前期課程を修了して民間企業に就職し、プラスチック製品の生産設備の開発などを担当した。ところがリーマンショックがきっかけで勤めていた企業が事業の整理に乗り出し、結果的に所属していた事業部がライバル会社に売却されることになった。

その際、さまざまな規制や制約の中で働くことに窮屈さを感じた立野准教授は、もっと自由に研究できる環境を求めて大学に戻ることを決意。恩師の米山教授に相談したところ、当時、米山教授が取り組み始めた熱可塑性CFRPの成形に携わる非常勤研究員として勤務することを勧められた。

軽くて強い素材はいつの時代も求められるものであることや、大学は時間や報告義務などの縛りが少なく、自分のペースで研究を進められることに魅力を感じ、2012年に米山研究室の非常勤研究員として働くことを決断。そして、2016年に博士(工学)を取得した。同年には金沢大学機械工学系の研究員、2017年に自然システム学系の博士研究員、2018年にフロンティア工学系の助教、2020~2022年に設計製造技術研究所の助教を経て、2023年から設計製造技術研究所の准教授に昇任した。

画像:ランダム配向した炭素繊維チップの変形メカニズム解析に関する研究熱可塑性CFRPテープを用いて、組みひもと呼ばれる手法とプレス成形を組み合わせて高強度チューブを成形

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