第36回 優秀板金製品技能フェア 優秀作品紹介(その1)
海外からの出品数・投票数が過去最多を更新 ― グローバル化が進む板金フェア
塑性加工や新分野の技術を採り入れた新たなものづくりに期待
応募総数は過去3番目の多さ ― コロナ禍から回復し、グローバル化が進む
職業訓練法人アマダスクールは3月9日、AMADA FORUM(神奈川県伊勢原市)で「第36回優秀板金製品技能フェア」(以下、板金フェア)の表彰式を開催した。会場には来賓、受賞した企業・学校、全国各地のシートメタル工業会の会長企業など150名以上が集まった。
板金フェアは国内外の金属加工企業が製作した板金製品や作品を一堂に結集し、加工技術・技能を競う場を提供することで、優れた技術・技能を表彰するとともに一般展示を通して板金加工技術・技能の交流と向上をはかることを目的に、1989年から毎年開催されている。
今回の応募総数は第32回の296点、第33回の288点についで過去3番目に多い281点となった。このうち国内からの応募は184点(企業166点、学生18点)で、海外からの応募は過去最多となる97点(企業92点、学生5点)だった。第一段階審査の投票数も1,956票(リアル745票、オンライン1,211票)と過去最多を更新。そのうち海外からの一般投票は646票で、前回(第35回)の約1.25倍に増え、全体の33%を占めた。
若手技能者の目標・励みに
表彰式の主催者挨拶で、職業訓練法人アマダスクール・福井幸弘理事長は次のように語った。
「今回の応募先品数は281点で、このうち海外からは16カ国・97点の応募をいただきました。投票総数は1,956票で、このうち海外からは20カ国・650票ほどとなっています。投票は実物を見て投票する従来のものだけでなく、Web方式を採用したことで、国内外問わず広く参加いただけるようになりました。海外からの投票数も依然として高い数字をキープしており、板金フェアのグローバル化が進んでいることを証明しています」。
「今後、日本の少子高齢化がますます進み、加工設備の自動化や知能化が進むと考えられます。その反面、高度な技術・技能の継承者の育成がますます難しくなっていきます。当フェアが、板金エキスパートを目指す若いみなさまにとってひとつの目標となり、励みとなって、技術・技能の向上の一助になればさいわいです。当フェアが、今後もますます進化・発展し、国内はもとより、世界のシートメタル業界に少しでも貢献できるよう、みなさまのご支援とご協力をお願いします」。
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