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“ヒト”を中心に据えた企業体質
安田技研 株式会社
電力システム関連の仕事に精通
香川県丸亀市にある安田技研㈱は、火力・水力発電所や鉄道駅舎、空港といったプラント・ビル・工場などの電力システムの機構部品(メカ部品)や、鉄道車両関連の板金部品を手がけている。主な製品は、配電盤(メカ部品)、遮断器、制御装置、鉄道車両など。
同社は1962年、安田義雄社長が治工具を設計・製作する安田技研製作所を神戸市長田で創業。1968年にプレス金型の製作を開始し、1974年に法人化。1981年には板金加工を行う御崎工場を建設、板金業界へ進出し、順調に事業を発展させてきた。
1984年には主要得意先が香川県丸亀市に工場進出、同社の御崎工場が受注していた仕事の一部も移管された。それに追随して、同社も丸亀市に中継センターを設立し、部品などをストックする倉庫として、そこから得意先へ納品する仕組みをつくった。しかし、Q,C,Dに対応すべく1986年には中継センターを工場へ改装し、操業開始。1990年には本社機能を神戸から丸亀へ移管、当初は盤筐体の製作
同社はこれまでプレス・板金・溶接・機械加工の内製化を図り、数年単位で最新設備を導入し続けるなど、常に変化に対応してきた。
現在、従業員数113名、3つの工場と1つの倉庫を備え、神戸と丸亀を活性化させている。
好調な電力システム業界と鉄道車両業界
躍進を続ける会社と聞いて緊張していると、若くてフランクないずまいの安田寛造常務取締役がにこやかに応対してくださった。
同社がある丸亀市の埋立地には、造船・重電・鉄道車両・自動車などに関連した大手企業の製造工場が集積しており、香川県の中でも有数の工業地帯。同社の主力となる業種は電力システム関連と鉄道車両関連の2つ。売上に占める比率は、大手電機メーカーからの電力システム関連が85%、大手鉄道車両メーカーからの鉄道車両関連が15%となっている。
以下は安田常務の言。
「直近ではどちらの業種とも好調です。鉄道車両については新聞報道にもあるとおり、国内は横ばいですが、海外は北米の都市交通向けの大型案件を受注するなど活発です。床下機器や信号システム関連も、中東やインドで受注を拡大し、インドで工場を建設すると発表する企業も出てきており、グローバル展開が目立っています。モックアップ(模型)は、ほとんど国内でつくり込まれるので、今はそれに関連した仕事が忙しくなっています。ただ海外の案件は、米国のバイ・アメリカン法(ローカルコンテント法)に代表されるように、現地調達の比率が受注条件のひとつとなる場合もあります(バイ・アメリカン法は現地調達60%以上)。そのため、これらの鉄道車両は試作から量産体制に切り替わったあと、日本国内に残る仕事は20%くらいになると推測しています。また、日本国内向けに新造される新幹線車両の生産予定台数は、縮小もしくは横ばいになることが見込まれており、受注はやや低調になるのではないでしょうか」。
会社概要
- 会社名
- 安田技研 株式会社
- 代表取締役
- 安田 義雄
- 住所
- 香川県丸亀市土器町北2-57
- 電話
- 0877-22-18
- 設立
- 1962年
- 従業員
- 113名
- 業務内容
- 配電盤、遮断器、制御装置、半導体装置、鉄道車両各種の板金製作、機械加工部品、金型設計製作
つづきは本誌2015年5月号でご購読下さい。
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