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「100年企業」を目指し設備力強化、人材育成に力を注ぐ

レーザマシンFO-MⅡの導入で売上は75~80%アップ

株式会社 外崎工作所

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画像:「100年企業」を目指し設備力強化、人材育成に力を注ぐ2013年に導入したレーザマシンFO-MⅡ3015 NT+ASF-3015FOMⅡは売上75~80%増に貢献した

創業64年、旭川市の板金サプライヤー

同社は外崎利之社長の父、外崎与之吉氏によって1951年に旭川市で創業、1962年に㈲外崎工作所として設立された。創業当初は建築金物類を製造していたが、その後、山陽国策
パルプ(現・日本製紙㈱)からの依頼で、工場設備の制御盤製造に携わるようになり、電気制御盤の筐体製作を行うようになった。やがて創業当時の工場では手狭になったため、1975年に市内へ工場を新築移転した。

外崎社長は1970年、大学を中退して23歳で同社に入社。製造から営業、財務・会計と幅広くスキルを習得し、事業継承者としての実力を身につけていき、1989年に42歳で2代目社長に就任した。

建築金物製造から電気ボックス製作へと業態が変化し、電気ボックスの仕事が売上の85%を占めたこともあった。しかし、いずれの仕事も得意先は旭川周辺からの注文が主体。北海道の経済規模は日本全体の数%の規模で、仕事量にも限りがある。そんな中で2代目社長に就任した外崎社長は、仕事の引き出しを何件か持つことで、受注の平準化をはかるとともに、さらなる事業発展を考えるようになった。

そこで、この地区では最も早い時期に粉体塗装ラインを導入、部品受注から、塗装・組立までに対応するセット受注にも対応できるようになっていった。板金加工設備もパンチングマシンの黎明期にPEGAを導入、さらにベンディングマシンも導入して、ひととおりの板金設備をそろえていった。

そうした中で、旭川に本社を置く、住宅・オフィス・コントラクト家具、特注家具、ホームファニシング関連商品などを手がけるグローバル企業から、ステンレスを素材に使った特注家具の製作依頼を受けるようになった。それを機に使用材料に占めるステンレスの割合が増えていき、現在では20~30%を占めるまでになっている。

そうなると、従来からの社屋・設備・加工技術だけでは対応できなくなることも考えられることから、1996年、旭川工業団地内に約1,500坪の用地を取得。ここに402坪の事務所・工場を建設、移転した。これを契機として、特注家具以外にも街路灯ポールや無人倉庫に使われる搬送コンベヤー、ここ1~2年は太陽光発電システムに使われるパネル用架台の製作も受注、昨年はパネル用架台の売上が全体の30%ちかくを占めるまでになった。

画像:「100年企業」を目指し設備力強化、人材育成に力を注ぐ外崎利之社長(中央)、外崎達朗常務(左)、外崎良治常務(右)

「外崎工作所100年の計」

新規受注の際に力となったのが、工場を移転する前後に、外崎社長の子息である長男の外崎達朗常務と次男の良治常務の2人が相次いで入社したことだ。若い2人が社長を支える「助さん、格さん」役となって社長を補佐するようになった。

2人は現場を経験し、プログラム作成から始まって、すべての工程に精通する技能・技術を身につけていった。しかし、性格的にはそれぞれが異なった個性を備えている。達朗常務は技術者タイプで難易度の高い仕事にもコツコツとチャレンジする、良治常務は、入社前は関東圏で営業職を経験しており、物怖じしない営業センスも備えている。2人はともに30代ということもあって、「旭川鉄工青年会」に所属しており、2008年から全国的に有名になった、工具グラインダーで鉄を研削するときに飛散する火花を、音楽に合わせて花火のように飛散させる「鉄工パフォーマンス」にも参加、仲間づくりとともに地域活性化にも貢献している。

画像:「100年企業」を目指し設備力強化、人材育成に力を注ぐ盤筐体の溶接作業

つづきは本誌2015年4月号でご購読下さい。

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