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理想は“10人10社10業種” ![]() 同社は現会長の中島徳太氏が創業して以来、約20年間、プレス加工業を営んできた。新潟県燕市の特産品である鍋・ケトルといった洋食器や金属製ハウスウエアのプレス加工をメインとしてきたが、度重なる円高、中国や東南アジア製品のシェア拡大、バブル崩壊後の不況といった影響を受け、1995年頃から板金加工業へと業種転換、多品種少量生産に対応していった。 プレスから板金へとシフトしてから20年弱、2011年実績で同社の得意先は92社まで増加。このうち売上比率10%を超えるのは4社のみで、最も大きいところでも12.8%。1%以上10%未満が約20社、残りの70社弱はすべて1%未満という「ロングテール※2」(中島社長)の業態をもった板金ジョブショップへと成長していった。 ![]() 「“10人10社10業種”と“1社1%×100社”はあくまで理想であって、実現は困難でしょう。しかし、会社の目標として高く掲げ、目指していかなければ発展の道はありません。売上比率については、パレートの法則※3が示唆するとおり、10人のスタッフがメインのお客さまを2社ずつもち、それが各スタッフの売上の80%を占めるといった業態が現実的な目標といえるでしょう」。 「社員一人一人が自立した筋肉質な会社を目指す」がモットー ![]() 1996年に同社へ入社、8年後の2004年に社長に就任するまで現場で曲げ加工とレーザマシンのオペレーションを担当してきた中島社長も、社長業と兼務で1日約20件、年間約5,000件のプログラムを作成する。それとともに3次元ソリッド板金CAD SheetWorksの特性を活かし、複雑形状の店舗什器・ディスプレイや、複数パーツを組み合わせた構造物の製作にも力を入れている。 「“10人”にはまだ届きませんが、20人のスタッフのうち8人はお客さまとの窓口となり、担当者として直接対面しています」と中島社長は語る。 「必ずしも、全員が窓口となるべきという考えではありません。加工専任が向いているスタッフもいますから、適材適所で柔軟に判断していきます。8人の担当者は、それぞれの習熟度によりますが、お客さまと直接対面し、仕様・納期・価格などの交渉を行い、加工に関する相談を受け、加工提案まで行っています」。... つづきは本誌2012年11月号でご購読下さい。 |