経済自由化から21年─躍進著しいインド(2)
1919年創業―― 世界的な鉄道車両機器メーカー ![]() 1989年にはスクリーン式のホームドア(安全柵)を開発。2007年には、アルストムがフランス国鉄にTGV(高速列車)を納入。Faiveley Transportはその際、現在の最速レコードである時速574.8qを達成したTGV向けの車両ブレーキシステムを開発している。 2010年度のグループ売上高は9億1,400万ユーロ(914億円、1ユーロ100円換算)で、従業員数は全世界で5,000名にもなる。世界24カ国に47カ所の拠点を持っており、フランス、イタリア、ドイツ、イギリス、スペイン、チェコ共和国、スウェーデン、米国、オーストラリア、ブラジル、中国、韓国、インドに工場を持っている。 重きを増すアジア・ビジネスを支える製造拠点 ![]() 今回訪問したHosur工場では、ディスクブレーキシステム、ディスクブレーキパッド、ブレーキシュー、ブレーキディスクと後部のブレーキドラム、車冷装置、連結器などを製造している。従業員総数は2工場合わせて約300名で2010年の売上は40億ルピー(56.8億円、1ルピー1.42円換算)となっている。 もともとFaiveley Transportグループは、世界第1位の人口をほこる中国や、第2位のインドでは今後、高速鉄道・地下鉄の建設が急速に進むことが期待されるとして、アジア地域での製造・販売を強化している。すでにアジア地域には18カ所の拠点と8カ所の製造工場を持っており、同地域での従業員総数は1,400名で、グループ全体の1/3を占めるまでに拡大している。 中国では、湖南省・株洲市、山西省・大同市、遼寧省・大連市の3カ所に工場を持っている。最近では、上海メトロで運行される地下鉄車両のブレーキシステムを一括受注するなど、中国ビジネスを拡大している。... つづきは本誌2012年10月号でご購読下さい。 |