本格普及期をむかえるファイバーレーザ溶接
IT化・シフトグローバルの先駆者 ![]() ![]() 1995年には業界に先駆け、プレス事業でインドネシアへ工場進出を果たした。今では3トンから150トンまでのプレスマシンを80台以上保有し、モータコアなどの各種積層加工製品、順送型に鍛圧・シェービングなどを盛り込んだプレス加工、型内接点カシメ端子などの2輪・4輪車関連の電装パーツを中心に手がけている。現地の工場設備などの修理にも対応し、インドネシアへ進出した日系企業からは高い信頼を獲得している。また、インドネシア国内でも板金需要が拡大してきていることから、昨年はFO-MU3015NTなどを導入し、板金加工設備を拡充した。 さらに、生産管理や見積りなどのIT化にも早くから着目し、独自のペン入力システムを採用した生産管理・見積りソフト「F.P.I.sys」(Factory Production Information System)や、製造業向け見積りソフト「どんぶり君Pro」を自社内で開発、日本・インドネシアの両工場で活用するとともに、外販も行ってきた。 ファイバーレーザ溶接機 FLW-4000 を導入 ![]() 梅田燿敬(てるゆき)社長は「導入の最大の目的は、他社との差別化です」と語る。 梅田社長は「当社はこれまで、板金を中心に、プレス・金型・機械加工に対応しながら、それぞれの技術力を高めてきました。その一方で、溶接の効率アップと高品質化は、当社にとって課題でした。『高効率化と高品質化』を課題としている中で、ファイバーレーザ溶接をはじめとする新しい溶接技術が実用段階に入ってきた。弱みを強みに――今後は溶接工程で他社ではできないことをできるようにしていくことが必要との認識から、次世代溶接技術の導入を検討し始めました」。 「当初は他社製のディスクYAGレーザ溶接システムを活用したリモートウェルディングを導入し、スポット溶接の置換を考えました。しかし、サンプル加工の段階で精度の課題が浮上してきました。その一方、アマダさんはYAGレーザ溶接機や、ハンディタイプの溶接機を開発・製造・販売してきた実績があります。そのようにして培ってきたロボット技術と制御技術、そしてファイバーレーザ溶接技術は、予想以上に高いものでした。特にFLW_CAMによる3次元モデルとの連携、TAS(ティーチングアシストシステム)といった、ソフトウエアの操作性まで含めた全体最適を考慮して、アマダ製のFLWの導入を決断しました」と語る。... つづきは本誌2012年10月号でご購読下さい。 |