〜Sheetmetal World CHINA〜
![]() 「2011年の農機出荷額は2,890億元(約3兆7,300億円、1元12.9円換算)で前年を31%上回りました。2012年前半は中国経済が厳しい状況のため前年の伸び率を下回りますが、20%台で推移すると思います。この伸び率は中国の機械産業分野では最も高く、農機が引き続き高い成長を続ける業界であることに間違いはありません。特に2011年から2015年までの『第12次5カ年計画』では、農業分野の機械化率を50%以上に高める目標が掲げられており、今後も農機産業は大いに発展していくと思います」。 世界の農機市場の1/4 を占める中国 日本では食を支える農業人口の減少と高齢化が一段と進み、食糧自給率の低下に拍車がかかっている。また、世界的には新興国人口のさらなる増加が予測されており、農業の生産性向上が成し遂げられなければ、食糧不足がいっそう深刻化する懸念がある。 こうした中、農作業の軽減や省力化を進める農機市場が世界的に拡大している。とりわけ13億人の人口を抱える中国の農機需要は、世界の農機市場のほぼ1/4を占めている。 農業分野の政策を重要視する中国政府 中国農機市場の拡大の背景にあるのが、中国政府の農業政策だ。 日本の農水省が2010年に発表した「主要国の農業情報調査分析報告書」によれば、中国政府は2004年以降、それまでの農民に対する「多く取り、少なく与える」という政策から、「多く与え、少なく取り、自由化を進める」という方針に転換し、農民所得の増加を主要な農業政策とするようになった。政策的綱要となっている、中国共産党中央委員会と国務院が毎年初めに発表している「中央第1号文書」では、毎年「三農(農業・農村・農民)問題」を取り上げ、政策・制度の面において、農民の所得増加促進政策体系が整備され、各種具体的措置も充実しつつある。... つづきは本誌2012年8月号でご購読下さい。 |