デザインカバーの需要が拡大する工作機械業界
工作機械関連の受注は山谷が激しい ![]() 取材に応じてくれた吉見昌高専務は「リーマンショックや3.11東日本大震災が引き金となり、工作機械メーカー各社の間でグローバル調達や“適地適産”の動きが目立ってきました。当社が取引している工作機械メーカーのお客さま各社も、生産機種の統廃合や生産拠点の見直しを進めるとともに、海外での現地生産を強化されようとしています。内示されていた機種案件が、海外生産に切り替えられることもあるので、受注の不安定さが強まってきました。工作機械業界では売上の国内外比が3対7となってきており、“適地適産”に対応するメーカーの海外展開が今後も加速すると見ています。受注環境の著しい変化に対応するために、当社としては国内に残る仕事を中心に、課題を抽出していく必要があります」と語る。 工作機械メーカーからの要求が高度化 ![]() 工作機械カバーの受注環境の変化は、受注量の変動だけでなく、カバー形状をはじめとした要件にもおよぶ。特に工作機械メーカーは、中国をはじめとしたボリュームゾーンに対応するエントリーモデルと、国内外のハイエンド市場向けの高付加価値機種とで生産機種を振り分けてきており、エントリーモデルを海外生産、ハイエンドモデルを国内生産で対応する傾向が強まっている。 ボリュームゾーンに対応するカバーは、どこでも誰でも生産できるように図面の汎用化が進んでいる。それに対してハイエンドモデルは、オペレータの作業環境に配慮したエルゴノミクス(人間工学)を採り入れ、R形状のカバーやステンレスカバーを採用するケースが増えている。同社で受注する機種も、ハイエンドモデルはR形状のカバーが増える傾向にある。... つづきは本誌2012年7月号でご購読下さい。 |