〜Event〜
日欧の最新技術を搭載することで、レーザマシンのデザイン・性能ともに、日欧メーカーと遜色のないレベルまでキャッチアップしてきた中国ローカルメーカー。今回レポートする2つの展示会では、その流れを踏襲しつつ“、光応用技術”の研究・開発分野でも、国を挙げて発展に取り組む様子が明らかになった。 5日間の会期中10万1,200人が来場 ![]() 中国工博会は、経済構造の調整、戦略的新興産業の推進、先端製造業の構築を目指すとともに、国内と国外の市場を結びつける取引プラットフォームでもある。また、中国の第12次5カ年計画に対応して、中国が「製造大国」から「製造強国」へ変身するための最新技術の展示会としても位置づけられている。 会場敷地面積は15万m2で、出展企業は1,800社。5日間の会期中に10万1,200人もの来場者が訪れた。主催者は中国政府の「国家発展と改革委員会」をはじめ、商務部・工業情報化部・科学技術部・教育部などの中央政府機関、上海市政府などとなっている。 来場者は、中国工博会に出展された製品や技術を通して、新たな製品と市場の開拓、異業種間での提携などのビジネスチャンスを見出そうと、会場をくまなく熱心に巡っていた。 MWCSの中心はレーザマシン──25社が出展 ![]() 東4号館には、アマダをはじめ、トルンプ、ビストロニック、BLM、ユニティプリマ(上海团结普瑞玛激光设备)、ヤマザキマザックといった外国勢のほか、江苏扬力集团(Yangli)、江苏金方圆数控机床(金方園)、深圳市大族激光科技(Han'sLaser)、武汉华俄激光工(HELaser)、南京威克曼科技实业(Viccam)、济南铸造锻压机械研究所(JFMI)、江苏亚威机床(Yawei)などの中国ローカルメーカーが、レーザマシンを中心とした加工マシンを出展していた。 ![]() レーザマシンの中国トップメーカー、深圳市大族激光科技(Han'sLaser)は「中国国内で230台のファイバーレーザマシンを納入した」(副総経理・チェン・イー氏)と語っており、今後は市場シェアの拡大を巡って、国内外のレーザマシンメーカーの熾烈な戦いが展開されると予想される。 2011年は前年比30%増が見込まれるレーザ市場 ![]() アマダは2011年5月、自社製高出力ファイバーレーザ発振器を搭載した次世代レーザマシンとして、全軸リニア駆動のフライングオプティクス型ファイバーレーザマシン「FOL-3015AJ」を中国市場で初めて発表した。切断の加工技術を追求するために機電一体開発を行った同機は、出力4kWの自社製ファイバーレーザ発振器を搭載し、新たなアプリケーション技術を融合させることで、次世代レーザマシンに求められる要件(難加工材への対応、省エネ、知能化など)への対応を可能としている。会場では板厚0.8oのアルミ材を、現行では世界最速となる軸スピード毎分340m、加速度スピード5Gで毎分100mのスピードで切断するデモ加工を公開し、来場者の関心を集めていた。... つづきは本誌2012年1月号でご購読下さい。 |