![]() 「『1度だけちゃんと考えましょう。2回目からはそれを使い回しましょう』という方針を徹底し、例えば現場の作業者が書き残すような作業上のちょっとしたメモも吸い上げて電子化し、リピート生産の際にはすべて反映されるようにしています。VPSSを推進し、外段取り化によりどれだけ効率良くモノをつくっていけるか―当社はこの考えに基づき、特化したシステムを構築しています」。 ![]() 転機となったのは、11年前(1998年)に導入した板金ネットワークサーバーASIS100PCL(SDD)と、10年前(1999年)に導入した生産管理システムAPC21。 発注元によっては一晩に1,800件前後の注文が入ることもあり、これを手入力で受注登録していくと処理を終えるまでに4日を要するが、現在ではEDIとAPC21の連携により受注処理が大幅に軽減。夜の間にEDIでまとめて受注した分は、朝、一番つくりやすいかたちにまるめ処理を行い、始業後1時間もあれば生産指示書と図面を発行、現場に流すことができる。膨大な受注情報はAPC21上で監視し、生産遅延が発生しそうな傾向が見えたら即座に対応し、納期を厳守。徹底した生産・品質・進捗管理と工数削減効果により、大幅なコストダウンと納期短縮を実現し、利益体質を強化していった。 ![]() SDDを導入してからは、2次元CAD/CAM AP100で作成した展開図データ、ベンディングマシンのAMNC/PCで作成した曲げ加工データをすべてSDDに保存し、受注の90%を占めるリピート品はSDDからデータを呼び出して加工を行うようになった。新規品も過去のデータを流用することで、複雑なものでも受注後30分もあればCAD/CAM工程を終え、ブランク加工に移ることができる。... つづきは本誌2010年1月号でご購読下さい。 |