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社会インフラ向け大型案件を見込み、大規模投資を実施

「中小企業成長加速化補助金」に採択 ― 「100億企業」を目指す

株式会社 徹工業

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画像:社会インフラ向け大型案件を見込み、大規模投資を実施左:差別化投資の一貫で導入した特殊仕様のACIES-2515T。4kW仕様で高耐食溶融めっき鋼板・板厚6㎜の切断に対応し、手差しで5′幅×4mのワークも供給できる/右:クレーン下9mの高さをほこる「高柳工場」の工場内

総額30億円に迫る大規模投資を実施 ― 敷地1万7,000㎡超の新工場を取得

画像:社会インフラ向け大型案件を見込み、大規模投資を実施古屋徹社長

埼玉県久喜市の㈱徹工業は、総額30億円に迫る大規模投資を実施する。2040年までに売上高100億円を目指す「100億宣言」を行い、「中小企業成長加速化補助金」(1次公募)に申請。採択率16.3%の難関を突破して、上限となる5億円の補助金採択を受けた。

社会インフラ関連の新規大型案件の受注を見込み、今年2月には新工場の土地・建物を取得した。新工場は大手農業機械メーカーの販売・サービス拠点の跡地で、JR東鷲宮駅から徒歩8分の好立地。約1万7,500㎡の広大な敷地に、計7,000㎡超の工場建屋2棟が建ち、2階建て事務所を含む延床面積は約8,500㎡に達する。今後は改修と設備納入を順次進め、2027年6月の稼働開始を予定している。

「成長加速化補助金」への申請では、補助事業の経費として計10.5億円 ― 新工場の改修費と、加工設備の導入費用を盛り込んだ。

新たに導入する加工設備は、大板材対応ファイバーレーザマシンENSIS-6225AJe、大型ベンディングマシンHRB-6007、ベンディングロボットシステムHG-2204ARm×2台、V溝加工機、パイプコースター、ロボット溶接機などを予定。2.8トンホイスト式天井クレーンは7~10台設置する。

新工場の開設にともない、既存の製造拠点4カ所を再編する。これまでは製缶板金・一般板金の主力拠点である「久喜工場」、条鋼材マルチ加工機などを備え土木関連の製缶品を手がける「白岡工場」、クレーン下9mの高さをほこる大型製缶品の専用工場「高柳工場」、樹脂加工を専門で手がける「加須工場」の4拠点で操業していた。このうち「久喜工場」の敷地内で分散していた加工設備の大半を新工場へ移設・集約する。また、「白岡工場」が手がけていた土木関連の製缶品を「久喜工場」へ移管する。

新工場の事務所棟の2階には、食堂・休憩室・交流スペース・研修室なども設置する。福利厚生を充実させるとともに、講習会や勉強会を定期的に開催し、従業員のスキルアップをはかる。

一連の投資により、総敷地面積は約1.6倍に拡大する。従業員数はパート社員を含め100名程度まで増やす。各拠点の機能再編、加工設備の増強と工場レイアウトの抜本的な見直しにより、トータルの生産能力を大幅に向上させる。

画像:社会インフラ向け大型案件を見込み、大規模投資を実施今年2月に取得した新工場。2027年6月の稼働開始を予定。敷地面積は約1万7,500㎡に達する。①2階建ての事務所棟(左)と工場棟(右)が並ぶ。②メインの工場建屋は110×51mで建坪5,600㎡超。③メインの工場建屋に設置する板金加工設備のレイアウト案

画像:社会インフラ向け大型案件を見込み、大規模投資を実施左:2024年に導入したファイバーレーザマシンFLC-3015AJ(左)と2台目の平板・パイプ兼用レーザマシンFO-MⅡRI 3015(右)/右:曲げ工程には4m対応のHDS-2204NT×2台(右・左)と、3m対応のHDS-1703NT(中央)、HDS-1303NTが並ぶ

「中小企業成長加速化補助金」に採択 ― 「100億企業」への成長を目指す

同社が採択された「中小企業成長加速化補助金」は、売上高100億円を目指す意欲的な中小企業の大規模投資を支援する制度で、最大5億円の補助を受けることができる。補助対象経費は建物費・機械装置費・ソフトウエア費・外注費・専門家経費で、補助率は1/2以内。要件として「100億宣言」を行っている必要がある。

「100億宣言」は、中小企業が売上高100億円の達成を目指すことを宣言する制度。中小企業庁と中小企業基盤整備機構が推進しており、宣言を行った企業は補助金や税制上の優遇措置を受けられるほか、人脈形成の機会が広がるなどのメリットがある。2025年5月に申請受付を開始して以来、宣言企業の公表件数は今年3月までに3,000件を超えた。

同社が「100億宣言」とともに掲げた事業計画では、既存案件を年平均10%、新規大型案件を同15%で成長させる。2030年までに売上高30億円を達成し、2035年までに売上高50億円、2040年までに「100億企業」を目指す。

「今回の大規模投資は、補助金に関係なく、もともと計画していました」と古屋徹社長は振り返る。

「2024年末にはお客さまから新規大型案件の内示をいただき、2025年2月頃には具体化へ向けて投資計画を進めていました。金融機関からの融資についても、実現性の高さをご評価いただき、補助金の有無にかかわらず、おおよそ話がまとまっていました。その後、5月頃に『100億宣言』と『加速化補助金』のことを知り、急ピッチで1次公募の申請締切(6月)に間に合わせた格好です」(古屋社長)。

  • 画像:社会インフラ向け大型案件を見込み、大規模投資を実施オールステンレス(板厚6.0㎜・9.0㎜)の大型産業機械部品。2分割で、ファイバーレーザ溶接で接合する
  • 画像:社会インフラ向け大型案件を見込み、大規模投資を実施「高柳工場」で組立作業中の大型装置フレーム

会社情報

会社名
株式会社 徹工業
代表取締役
古屋 徹
所在地
埼玉県久喜市桜田5-21-1
電話
0480-53-9772
設立
2001年
従業員数
73名
主要事業
道路・土木などの社会インフラ関連、建築・設備関連、電設関連、装置関連などの製缶・板金加工
URL
http://www.toorukg.biz/

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