転職して天職に
モノづくりを通して周囲との信頼を育んでいきたい
株式会社 エス工房
佐原由香社長
「モノづくりは面白い」
佐原由香社長は2012年の25歳の時、以前から魅力を感じていたモノづくりの世界へ転職。組立の仕事をメインに板金加工を手がける会社を立ち上げた。
同社は今年で創業3年目を迎え、8月には㈱エス工房と株式改組。実弟と2人だけだった社員も今では4名へと増えた。
佐原社長は燕市内で母親と兄と弟の4人家族の長女として育った。人あたりの良さ、地元の人脈を活かして高校卒業後は燕市内の飲食店で働き始め、7年余りを過ごした。
燕・三条地域は洋食器をはじめ、研磨やステンレス加工などの金属加工業が盛んな地域。勤めている飲食店に足を運ぶ客の多くが、そうした業界関係者だった。最初は自分とはちがう世界の人々と思っていたが、店に来ても金属の加工や溶接、仕上げの話でもちきりになることもしばしば。製造業の楽しさや奥深さが、耳学問でわかってくるようになった。
佐原社長は、もともと手先が器用で、モノをつくることが好きだったことから、次第にそうした会話に入り込んで、いつかは自分でもそんな仕事をやってみたいと思うようになった。学校を出 てから、一時期派遣社員で組立の仕事に就いた経験はあったが、実務は何もわからない。まして、起業すれば資金繰りから営業、顧客の要求を満たす精度の良いモノづくりと、1人で何役もの仕事をこなさなければならない。それは未知の世界で、とうてい自分の人生とは重なり合わないと思っていた。
溶接保護面を被り溶接加工を行う佐原社長
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