特集

好調な沖縄経済と板金加工

「やまとんちゅう(内地の人)には負けない」

人口増加率・地価上昇率ともに全国トップレベル

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経済成長率は全国平均の2倍

沖縄の経済が好調だ。2018年の経済成長率は全国平均の2倍、観光関連は入域観光客が過去最高となり好景気を牽引している。昨年は相次ぐ台風の接近や季節商材の減少で個人消費が前年を下まわるなど一部に弱い動きがみられたが、2019年は概ね好調となっている。

板金業界にも関わりが大きい建設関連は、建築受注額が公共・民間工事ともに増加しており、住宅着工戸数も依然として高水準で推移、2018年度は前年度比で29.8%増となった。特にホテルなどの新築受注が相次ぎ、前年度を大幅に上まわり、こうした傾向は2~3年は継続するとの見方が強い。その結果、2018年度の鋼材販売量は民間工事が増えていることもあり、前年度比で0.6%増となった。

その一方で、沖縄県内の2019年公示地価が6年連続で上昇、住宅地・商業地・工業地ともに全国一の伸び率となっている。特にホテルやコンビニエンスストアの進出で商業地の実需が拡大している。観光産業が好調なため、那覇空港の第2滑走路、クルーズ船ターミナル、モノレール延伸などのインフラ整備が進むこともあって、地価上昇は当面続く見込みで、沖縄経済の好調さを裏付けている。

宮古島などのリゾート地ではオーシャンビューの土地が坪あたり100万円といった高値で売買されているともいわれ、「沖縄ミニバブル」が起きているといっても過言ではない。

画像:「やまとんちゅう(内地の人)には負けない」沖縄県内企業と全国(全規模・全産業)の業況判断DIの比較

リゾートモールの大型商業施設がオープン

6月27日には沖縄県浦添市に県内最大クラスの大型商業施設「サンエー浦添西海岸パルコシティ」が開業した。この施設は店舗面積が約6万㎡、地上6階建てで1~3階が商業フロア。全250店が出店し、うち94店が県内初出店。従業員数は全店舗で3,000人といわれる。

一方で、沖縄本島全域のみならず県内外から訪れる観光客も対象とするリゾートモールとして2015年に沖縄県北中城村で開業した「イオンモール沖縄ライカム」も、2019年春にリニューアルを行い、同面積は約8,000㎡増の約8万6,000㎡に拡大された。

また、コンビニエンスストア最大手のセブンイレブンは、7月11日に沖縄1号店として同時に14店舗をオープン。5年後には250店を目指す計画だと発表した。

画像:「やまとんちゅう(内地の人)には負けない」左:6月27日にオープンした「サンエー浦添西海岸パルコシティ」の外観イメージ(㈱サンエーパルコのプレスリリースより)/右:那覇空港第2滑走路の完成予想図(内閣府沖縄総合事務局のWebサイトより)

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