成長を後押しする補助金活用の手引き

来年度の補助金を大胆予想 ― 補助金活用で設備投資計画を実現可能に

株式会社 ゼロプラス 岡山事務センター

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来年度の補助金…気になりませんか?

現在実施されている補助金が来年度も同じかたちで継続されるとは限りません。特に、高市政権への移行にともない、補助金制度も一定の見直しや方向転換が生じることが予想されます。

そこで本稿では、総合経済対策や令和6年度および令和7年度補正予算案をもとに、来年度施行される補助金の動向を予想し、その背景や賃上げ要件について解説します。

補正予算の見通しと中小企業支援の方向性

高市政権は「強い経済」の実現に向け、「成長投資」に重点を置く政策運営へと舵を切り、従来の「成長と分配」から「成長型経済」への転換を明確にしました。

また、経済対策の第一の柱である「生活の安全保障・物価高への対応」では、物価高を上まわる賃上げを全国に広げるため、企業が継続的に賃上げできる環境整備を進める方針を掲げています。そしてその具体策のひとつとして、省力化や生産性向上、100億企業の創出などを後押しする各種補助金制度が設けられています。

これらは従来政権から継承されたものがほとんどですが、「成長型経済」へと転換することで、中小企業の設備投資をこれまで以上に後押しすると期待されています。

補助金を「単年型」「継続型」で読み解く

補助金には、大きく「単年型」「継続型」の2種類が存在します。政府の予算は1年ごとに編成され、原則としてその年度内に使い切る「単年度主義」に基づいて各政策に使用されます。そのため、多くの補助金はこの仕組みに則り、年度内に申請から交付までを完結させる「単年型」として施行されます。

一方、補助金が「単年型」ばかりでは、将来を見据えた中長期的な投資がしにくいという問題があります。そこで、特定の政策目的に沿って複数年度にわたり使用できる財源として基金が設けられており、この基金を活用して施行される補助金を「継続型」と呼びます。「継続型」は、基金の残高が続く限り政策が継続する仕組みと考えるとわかりやすいでしょう。

2025年11月に公表された令和7年度補正予算案では、「単年型」として、「成長加速化補助金」や「事業継承M&A補助金」、「省エネ補助金」について言及されています。また、従来から施行されてきた「IT導入補助金」は「デジタル化・AI導入補助金」へと改称され、補助対象や制度設計にも一部見直しが行われると予想されます。

これらのうち、「省エネ補助金」を除く4つの補助金は、「生産性革命推進事業」として実施されています。本事業の補正予算額は昨年度と同様に3,400億円が計上されており、一方、「省エネ補助金」に関しては通常の補正予算額に加え、「GX支援対策事業費」からの予算措置も見込まれており、合計では昨年度を上まわる規模となる可能性があります(図1)

これに対して「継続型」では、「大規模成長投資補助金」や「新事業進出補助金」、「省力化投資補助金(一般型・カタログ型ともに)」が来年度も施行される見込みです。

「大規模成長投資補助金」に関しては2,000億円の基金積み増しが予定されていますが、「新事業進出補助金」および「省力化投資補助金」へは新たな基金積み増しは予定されていません。ただし、いずれの制度も現時点での基金残額は大きく、当面は継続的に実施される可能性が高いと考えられます(図2)

なお、この内容は現時点で公表されている補正予算案等に基づいた予想であり、国会での承認を経るまでは確定されない点にご留意ください。また、基金残状況に関しては、公表された採択結果等をもとに当社で計算したものであり、実際の金額とは誤差が生じる可能性があります。

  • 画像:来年度の補助金を大胆予想 ― 補助金活用で設備投資計画を実現可能に図1:「単年型」の補助金の補正予算額
  • 画像:来年度の補助金を大胆予想 ― 補助金活用で設備投資計画を実現可能に図2:「継続型」の補助金の補正予算額

画像(3):「メディアを追加」で画像を入れてください。ない場合はPタグごと削除。

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