「曲げ作業補助アイテム」で加工効率アップ ― オペレータの負担を軽減
株式会社 アマダ 金型ソリューション販売部 鈴木 勇吾
曲げオペレータの負担やストレスを軽減する作業補助アイテム
生産技術の観点からお客さま工場の課題解決に貢献する「ソリューション金型」をご紹介する本連載。今回は、曲げ加工におけるオペレータの負担やストレスを軽減し、曲げ作業の効率を上げる作業補助アイテムをいくつかピックアップしてご紹介します。
安定した突き当てを可能にする「フロントテーブル」と「サイドゲージ」
まずご紹介するのは「1Vダイ用フロントテーブル」(図1)と「分割1Vダイ用サイドゲージ」(図2)です。小物や細長い製品の加工時に真価を発揮するアイテムで、曲げ加工における作業効率と安全性を高めます。
曲げ製品は、数量が多くなるほど作業者の集中力が持続しにくくなり、結果として精度や品質の低下につながるおそれがあります。さらに、集中力の低下によるケガは、作業現場における最大のリスクのひとつです。
「フロントテーブル」や「サイドゲージ」を使用することで、ワークを安定して突き当てることが可能となり、オペレータの負担やストレスを大幅に軽減できます。高さや横位置の微調整も簡単に行えるため、多様な加工ニーズに柔軟に対応できます。
その結果、数量の多い小物製品でも、従来以上に安定した品質と高い生産性を両立することが可能になります。
「フロントテーブル」や「サイドゲージ」は、テーブル部にアルミ素材を採用しており、ワークとの接触による影響を抑えつつ、軽量化による段取り時の扱いやすさにも配慮しています。熟練作業者の負担軽減のみならず、経験が浅いオペレータでも安定した品質で加工できるようになることで、作業平準化も進むため、現場の対応力向上にも一役買うのではないでしょうか。
図1:バックゲージへの突き当てを安定させる「1Vダイ用フロントテーブル」
図2:突き当て時の位置決めを安定させる「分割1Vダイ用サイドゲージ」
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