ジョイントレス加工で生産効率と製品品質を向上させる「JHシリーズ」
株式会社 アマダ 金型ソリューション販売部 森園 裕
ブランク加工の常識を超える「JHシリーズ」
生産技術の観点からお客さまの工場の課題解決に貢献する「ソリューション金型」をご紹介する本連載。今回は、ジョイントレス加工によってブランク加工の常識を塗り替え、新時代の生産工程をご提案する「JHシリーズ」をご紹介します(下図)。
「ジョイント加工」の課題
「ジョイント加工」とは、ブランク工程において製品を保持するための工法であり、製品が母材から完全に切り離れることがないように、つなぎ目を残して外周を切断する加工を指します。ブランク工程においてなくてはならない工法でしたが、2つの大きな課題が存在します。
❶ 製品の取りはずしにかかる作業時間
加工終了後、製品はジョイントによって母材とつながっています。材料いっぱいに割り付けられた製品を作業者がひとつずつ手作業で取り外していくのは、かなりの工数がかかります。
❷ ジョイント痕によって生じる後工程と品質の課題
母材から製品を取りはずす際にちぎれたジョイントが製品に残る「ジョイント痕」は、製品の品質に影響します。そのため、ブランク加工後の後工程が必須となり、多くの工場がジョイント痕の除去に時間と工数をかけています。特に板厚2㎜以上の中厚板はジョイント痕も分厚くなり、除去しづらくなるため、1日中ジョイント痕の除去に従業員を割いている工場も少なくありません。
「JHシリーズ」による「ジョイントレス加工」
「JHシリーズ」は、このような「ジョイント加工」における課題を解消します。「JHシリーズ」には「LB-JH」と「LC-JH」の2種類があり、「LB-JH」は板厚0.8~1.6㎜の薄板、「LC-JH」は板厚2.0~6.0㎜の中厚板に対して「ジョイントレス加工」を行うための金型です。
つづきは本誌2025年7月号でご購読下さい。
- 当サイトで購入
- Amazonで購入
- Fujisanで購入