特集

曲げ加工の段取り改善と高精度化への対応

自動金型交換装置(ATC)を搭載したHG-1003ATCを国内初導入

内段取りの外段取り化を進める「究極の汎用機」

梅田工業 株式会社

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画像:自動金型交換装置(ATC)を搭載したHG-1003ATCを国内初導入自動金型交換装置(ATC)を搭載したベンディングマシンHG-1003ATC。2014年3月、国内1号機ユーザーとして初導入した

IT化やグローバル化にいち早く対応

梅田工業㈱は、精密板金と精密機械加工を中心に、半導体製造装置や風力発電装置関連の機構部品、医療機器、食品用包装機械向け板金部品などを手がけている。

グローバル化にいち早く対応し、1995年にインドネシアへ進出、ジャワ州ブカシ県にある「MM2100工業団地」内にプレス金型・プレス部品の製造・販売を行う「梅田工業インドネシア(PT.UMEDA KOGYO INDONESIA)」を設立した。2013年6月には、PT.UMEDA KOGYO INDONESIAの全株式をリズム時計工業㈱に売却。その一方で、同年10月、板金加工に特化した「PT.UMEDA FACTORY INDONESIA」を同工業団地内で新たに設立、操業を開始している。

生産管理や見積りなどのIT化への対応としては、自社で開発、外販を行っている生産管理・見積りソフト「F.P.I. sys」(Factory Production Information System)や、製造業向け見積りソフト「どんぶり君 Pro」を開発、日本・インドネシアの両工場で運用を行っている。

2014年7月に代表取締役へ就任した梅田英鑑社長に話を聞いた。

画像:自動金型交換装置(ATC)を搭載したHG-1003ATCを国内初導入梅田英鑑(ひでのり)社長

事業のスリム化と新規開拓を推進

前回の取材から約2年経つ。従来に比べ売上に占める業種の比率や事業部門の構成は大きく変わっていた。

主力業種は現在、半導体製造装置、電機関連の2つで60%程度を占め、主力事業のひとつだったプレス、金型製作の事業(プレス金型やプレス部品の設計・製造)は縮小に向かっている。その代わり、精密板金加工と金型加工で培った技術力と機械加工設備を活用することに注力、精密機械加工部品と精密板金部品をセット受注することで加工領域を拡大。その結果、風力発電、医療機器、食品機械関連など、新たな業種を開拓していた。

事業部門は、板金加工と機械加工の2本柱。工場は、板金加工に特化した本社工場とインドネシア工場、機械加工専門の第2工場がある。インドネシア工場は、レーザマシンFO-MⅡ RI3015、パンチングマシンEM-2510NT、パンチ・レーザ複合マシン、ベンディングマシンHDS-8025NT/2204NTなどを導入し、同国に進出している日系メーカーから仕事を受注している。

さらに、「マザー工場と位置づける本社工場で開発・試作を行い、インドネシアでリピート加工を行うことで工期短縮や原価低減を実現する」という提案を可能にするため、まずは本社工場のスリム化やムダ取りを推進している。

「2014年度は、下期からやっと回復してきたという状況です。昨年10月ごろから力を入れてきた営業活動が功を奏し、風力発電、医療機器、食品機械関連といった新たな業種を新規開拓できたことは大きい。取引を開始してからまだ間もないのですが、メーカーと直接取引している案件もあります。今後は、当社の持ち味である精密機械加工と精密板金加工の複合化によるVA/VE提案、多品種少量生産におけるQ,C,D対応をはじめ、高付加価値提案を辛抱強く行うことで信頼関係を構築し、重要な機構部品や新製品開発の仕事を任せてもらえるよう努めていきます」。

画像:自動金型交換装置(ATC)を搭載したHG-1003ATCを国内初導入ベンディングマシン用新型コントローラーAMNC3 iで加工データを呼び出し、金型の自動交換作業を実行する(左)/金型の交換作業が完了した状態(右)

会社概要

会社名
梅田工業 株式会社
代表取締役
梅田 英鑑
住所
埼玉県行田市持田2662
電話
048-553-3191
設立
1957年
従業員
55名
業務内容
半導体製造装置、風力発電装置、医療機器、食品用包装機械
URL
http://www.umedakk.co.jp/

つづきは本誌2015年6月号でご購読下さい。

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