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ステンレスの高品質加工にACIESを活用

“待ち”の営業から“提案営業”へ―新規開拓に勢い

株式会社 大可賀造機(おおかがぞうき)/株式会社 ジェー・エス・ティ

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画像:ステンレスの高品質加工にACIESを活用ブランク工程。ACIES-2512B+ASR-2512NTK(右)とLC-3015F1NT+LST-3015F1(左)が通路を挟んで配置されている

「ジェー・エス・ティ」を設立し新規顧客開拓

和氣智財(わけともたつ)会長は「父が1962年に創業し、合成繊維機械(以下、合繊機械)・産業機械・工作機械を手がけるメーカー1社の仕事だけを受注してきました。私が入社した当時は2人の兄を含め20名ほどの社員がいましたが、父(当時社長)も兄も企業の社会貢献ということに対して消極的でした。私は企業である以上、社員や地域に貢献し、社会的責任を果たすべきと考えていたので、進言して法人化しました。さらには事業を継続することも社会的に大きな意義があることなので、得意先1社オンリーの状態から脱却するため㈱ジェー・エス・ティを設立し、新規顧客開拓を進めました」と事業発展の経緯を語る。

画像:ステンレスの高品質加工にACIESを活用和氣智財会長(右)と和氣成暢社長(左)

3代目の経営者として

時代の変化とともに同社を取り巻く環境も大きく変化していった。特に同社の主力の得意先であった機械メーカーは、2002年に同業他社2社との合弁による事業分割会社の松山工場となり、合繊機械事業を主に行うようになった。その際、従来のサプライヤーは統廃合し、主力サプライヤーは同社を含む3社に絞り込まれた。事業分割会社となる前は、同社が松山工場から発注される仕事の約8割を受注していたが、この統廃合で3社のサプライヤーへ均等に振り分けられるようになった。仕事量は次第に減少し、特に2008年のリーマンショック前後からさらに受注量が減少した。

2007年、35歳で3代目社長に就任した和氣成暢(わけなるまさ)社長は、技術力を高め、ブランク加工から曲げ、溶接、塗装、組立までの一貫生産体制を確立するとともに、提案型の営業で新規の得意先開拓を行うことを決断した。

「私は大学工学部を卒業後、3年間は介護機器や福祉機器を開発製造するメーカーに勤務し、設計・開発部門や生産技術部門、管理部で働きました。近い将来家業を引き継ぐつもりだったので、1998年に26歳で会社へ戻りました。入社後4年が経った2002年、私が30歳、父が60歳になった時、社長交代の話をされました。30歳で自衛官を辞めて家業に戻った父も入社して30年が経ち、会社経営以外にもいろいろやりたいことがあったようです。当時は専務として社長を補佐するようになっていましたが、あらゆる面で経験不足だったので、社長交代については私が35歳になるまで先送りしました」。

画像:ステンレスの高品質加工にACIESを活用左:曲げ工程。手前はベンディングマシンHDS-8025NTによる小物曲げ加工/右:曲げ工程に設置されているWILLの現場端末で進捗管理を行う

会社概要

会社名
株式会社 大可賀造機(おおかがぞうき)
株式会社 ジェー・エス・ティ
代表取締役
和氣 成暢
住所
愛媛県松山市南吉田町2798-64
電話
089-908-5644(大可賀造機)
089-974-3333(ジェー・エス・ティ)
設立
1962年(大可賀造機)
従業員
20名
業務内容
レーザ加工、精密板金加工、パイプ加工、各種溶接、焼付塗装、組立、試作加工
URL
http://www.j-s-t.co.jp/

つづきは本誌2015年6月号でご購読下さい。

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