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“潮目の変化”に対応するためパンチ・レーザ複合マシンを導入

建物関連への依存体質からの脱却を目指す

株式会社 マエダ

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画像:“潮目の変化”に対応するためパンチ・レーザ複合マシンを導入①2015年2月に導入した同社初のパンチ・レーザ複合マシンACIES-2515T+AS-3015NTK+ULS-3015NTK/②ACIES-2515Tで加工された製品

サッシ・建材業界を中心に発展

創業者である前田鐵男社長は、地元の学校を卒業すると東京の金型工場で金型加工技術を習得。その後、地元のプレス工場で、プレス加工、板金溶接作業などを17年間研鑽し、並行して工場幹部として工場経営を学んだ。こうした経験から、独立して自分の工場を持つことを準備し始めた。

もともと富山県はYKK、三協立山アルミ、LIXILグループとなった新日軽など、アルミサッシの大手メーカーの工場が集積している。プレス加工業をはじめとした金属加工業者の多くは、サッシや外壁パネルなどの建材や建築金物、商業施設の什器、陳列棚などのエクステリア関連の製品加工に携わっている。

前田社長は、サッシ・建材業界で、特徴のある加工技術を備えた会社づくりを目指し、37歳になった1982年、前田製作所を個人創業。1989年に㈱前田製作所として法人化した。

当初は、シャーリングで鋼板を幅切り、短冊にして金型によるプレス部品加工を行っていたが、その後は、商業施設で使われる陳列棚の棚板の製造に着手し業績を伸ばしていった。さらに受注・生産ロットが大きくなったことから、コイル材からプレス加工する多段送り装置付きプレスを導入することによって事業を拡大していった。

画像:“潮目の変化”に対応するためパンチ・レーザ複合マシンを導入前田鐵男社長(左)と、前田優実子常務(右)

建物関連への依存体質からの脱却を目指す

1992年のバブル崩壊による影響は少なく、その後は多品種少量生産に対応するため、板金加工にも力を入れるようになった。1995年にはカタカナ社名の㈱マエダとし、さらに、隣接地に第2工場を建設し、コイルラインやレーザマシンを導入。2000年にはパンチングセルラインVIPROS Z-358NT+ASR-48CR、2002年には曲げ長さ4mの加工に対応するFBDⅢ-2004NT、2004年と2007年には相次ぎHDS-2204NT、さらには長尺板や形鋼加工に対応するため、Z軸の移動範囲が大きい4m×2mの大型レーザマシンなどを導入した。また、工業団地内の企業が不況や後継者難で廃業する中、隣接する工場4棟を購入し、第3・第4工場として増設、事業拡大を図る。

2008年のリーマンショック以降は、季節変動を受けやすい建物関連業種への偏重を改め、幅広い業界から受注することによる平準化を図り、2010年頃から工作機械カバーや遮音カバーなどの製作を始めた。直近では建物関連の売上が70%、その他の仕事が30%程度を占めるまでになった。

こうした中で、2015年2月にはパンチ・レーザ複合マシンACIES-2515T+AS-3015NTK+ULS-3015NTKを導入し、第4工場に設置。3月なかばから本格稼働を始めた同機は、富山県内では5号機目というACIESラインの導入の話を聞きつけ、見学者が絶えない状態が続いている。

画像:“潮目の変化”に対応するためパンチ・レーザ複合マシンを導入事務所にはWILL受注・出荷モジュール+Mの端末が設置され、7名の担当者が1日約350件の受注登録を行っている(左)/携帯端末を用い、WILL受注・出荷モジュール+Mへ着完情報を登録する(右)

会社概要

会社名
株式会社 マエダ
代表取締役
前田 鐵男
住所
富山県氷見市大浦字三乗寺12-28
電話
0766-91-5757
設立
1989年
従業員
80名
業務内容
鉄骨・建築金物、サッシ、工作機械カバー、その他金属製品、一般板金
URL
http://kkmaeda.com/

つづきは本誌2015年6月号でご購読下さい。

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